どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝

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 助けてくれた老人が、舟ごと川にしずんだところまででした。


仁:犬江親兵衛(いぬえしんべえ) 犬田小文吾の妹ぬいの子供
義:犬川荘助(いぬかわそうすけ) 大塚村で蟇六・亀篠夫婦に雇われていた額蔵


忠:犬山道節(いぬやまどうせつ) 浜路の兄。不思議な行者。
信:犬飼現八(いぬかいげんぱち) 大塚村の信乃の隣に住んでいた糠助の子供。古河で、信乃と対決して一緒に行徳に流れていった。
孝:犬塚信乃(いぬづかしの) 大塚村の番作の子供 浜路の許婚
悌:犬田小文吾(いぬたのこぶんご) 行徳の旅籠屋の息子
 ここで少し話がそれます。これも八犬伝の特徴です。

 さて、いろいろあって(ほんとうの物語は、この辺がすごく長いのですが、訳が分からなくなるので、かなりはしょります)、上野国(こうづけのくに)に退いていた管領 定正(これも本名が長いので、定正(さだまさ)だけにしておきます)は、あるひ家来を連れて狩に出かけました。獲物をとったあと、城の近くまで引き上げてきたとき、ある浪人が木の下に座って、編み笠を深くかぶっているではありませんか。そうしてこう言いました。

「この銘刀を知る知将がいない。惜しいかな、惜しいかな」

 定正は、「面白いのう、近くに呼べ」と命じます。

 その男が言いました。

 「祖父からの重宝だが、この刀を売ろうと思っていくつか当たってみたが、誰も玉石見分けのつかぬものばかりで話にならぬ。定正様は賢明なお方と聞いてお帰りをお待ち申しておりました」

 その男が刀を抜くと、なんとそれは銘刀村雨丸ではありませんか!

 この男が誰かわかりましたね。では、次回のお楽しみ。つづく。

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このページは、宝徳 健が2010年3月 1日 06:09に書いたブログ記事です。

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