戦国策

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 貞観政要を続けて書いたので、戦国策が久しぶりになりました。

 中国古代、戦国時代(秦の始皇帝が中国を統一する前)のことが書かれています。その中の魏の国を紹介しています。今日のテーマは「努力するほど失敗する」です。
 魏王が、趙の都の邯鄲(かんたん)を攻める計画を立てたときのことです。旅の途中だったある重臣は、途中で引き返し、衣服のしわものばさず頭のちりも払わずに謁見を請いました。

「今、帰ってくる途中、道で一人の男に会いました。車を来たに走らせながら、
『楚の国にいくつもりだ』
と申します。

『楚の国に行くのに、なぜ逆に北へ行くのか』と聞きますと、男は
『馬は飛びきり上等だ』
と申します。

『良い馬かも知れんが、道を間違えている』こう言いますと
『旅費もたっぷりある』
と申します。

『そうかも知れんが、道を間違えている』重ねて言いますと、男は、
『いい御者がついている』
と答えます。

 こう条件がそろっていれば、ますます楚から遠ざかって行くだけです。いま、あなたは覇王たらんとして、天下の信頼を得ようとなさる。国の大きいこと、兵の強いことをたのんで、邯鄲を攻め、領土を広め名をあげようとなさる。しかし、いまここでへたに動けば、それだけ覇業から遠ざかります。楚に行こうとしながら、逆に来たに向かって行くようなものです」

 経営でも陥りやすいことですね。

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このページは、宝徳 健が2010年3月 2日 06:43に書いたブログ記事です。

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