神便鬼毒酒(じんべんきどくしゅ)

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 息抜き~。仕事の合間にブログを書くのはよい息抜きになります。

 仕事するときにどうしても必要なので、仕事しながら給与体系づくりの本と企業承継の本を読みました。合計三冊。企業承継の本は「企業承継の考え方と実務」「誰でも使える民事信託」です。両方とも、最近私が加入したCRCが著者であったり関与していたりします。CRCは、経済産業省認可団体で、正式名称が「企業再建・承継コンサルタント協同組合」です。熱い男たちの集まりです。そういえば女性コンサルいないな~。あんな熱い世界には女性は・・・(失礼)。 醤油系よりもソース系の人が多い(失礼)。つまり濃い。CRCのみなさん、すみません。完全にワーキング・ハイです。

 今、隣で事務所の同居人の親友が仕事しています。昨日の昼ぐらいから一緒です。何時間一緒にいるんだろう。夜中、かわりばんこにくたばっていました。途中晩飯おごってくれました。串かつ。

 こいつとも、いろいろあったな~。喧嘩したり、へそ曲げたり・・・。でも、そいういうのを乗り越えて32年つきあい。人間ってこういう関係になれるのですね。どういう関係かって? 教えない。

 おっと、息抜き時間が長くなりすぎる。昨日の続きを書きますね。

「誰じゃ、そこにいるのは! おお、人間じゃ~。飛んで火にいる夏の虫とはこのことじゃ~。人間がたっぷり食えるぞ~」

 つかまっていた中納言の娘を見つけ、助け出そうとしていた矢先に、頼光たちは鬼たちに見つかってしまいました。鬼たちは頼光たちを首領の酒呑童子のところへ連れて行きました。洞窟の奥では、鉄の杖を持ち、赤袴を履き、頭をぼさぼさにした酒呑童子が居丈高にどなりました。

「おまえら、この深山にどうやってはいってきた!」

 頼光は答えます。

「われらは山伏でござる。道に迷うてしまいました。おかげさまで酒呑童子さまにお目にかかれました。よい旅の土産ができましたわい」

 あまりのさわやかな弁舌に、酒呑童子は気をよくし、手下に頼光たちへ酒をふるまうように命じました。ところが頼光たちがつがれた酒をみてみると、それは、人間の血ではありませんか。けれど、そこはつわものの頼光たちです。顔色一つ変えずに呑みのしました。

 次に出てきたのは、切り取ったばかりの人間の腕と股の肉でした。頼光たちは腰の脇差を抜いて、自らその肉を切り裂いて、さもおいしそうに食べました。酒呑童子は喜びました。

「なかなかのやつらじゃ~」

 今度は、頼光たちが持っていた酒を取り出して、酒呑童子の盃にどくどくと注ぎました。それはそれは不思議な酒で、たちまち芳ばしい匂いがあたりにたちこめ、一口それを呑むと、それはとろけるような甘露な味がしました。

 杯を重ねた童子は、上機嫌で語り始めました。 つづく。

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このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2011年4月 5日 09:14に書いたブログ記事です。

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