年金がようわからん⑦:年金分割①

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 今日から、年金分割について、読者のみなさんと一緒に考えて見ましょう。
「きーーーー!!!! くやしい~!!!!」
「小町、どうしたの?」
「光ちゃん聞いて、聞いて」

 小野小町さんは、恋人の光源氏さんに話を聞いてもらいたくてしかたがありません。

「いったい、どうしたの?」
「主人にもう、頭にきて、離婚しようと考えてるの。でも、蓄えはあるけど、離婚後は一人でしょ?だから、少しでも、お金が出る方法がないか考えてるの」
「誰かと再婚したら?」
「何よそれ! 私のことなんてどうでもいいってわけね」

 光源氏は慌てふためきます。

「そ・そういう意味じゃないけど・・・」
「ねえ、年金分割って制度があるって聞いたんだけど。これって何?」

「ああ、サラリーマンの夫と専業主婦の妻が離婚した場合、妻が受け取る老齢の年金は、妻自身の老齢基礎年金のみだったんだ。老齢基礎年金は、満額でも月7万円弱。第3号被保険者期間しかない妻は、かなり低くなってしまうんだ」
「うん、うん」

「さらに、離婚後に夫が死亡しても、元妻は、遺族の年金は一切受け取れないんだよ」
「何よ~、それ。いったいどういうこと!?」

「ぼ・僕に文句を言われても・・・。」
「いいから、話を続けなさいよ!」

「(何をいばってるんだ)。は・はい。えっと、そこで、設けられた制度が『合意分割』と『3号分割』なんだ。ふたつあわせて年金分割」
「それで」
「婚姻期間中に負担した厚生年金の保険料は、夫婦が共同して負担していたものとみなし、離婚時等に婚姻期間中の厚生年金を分割して支給するというものなんだよ」

「っで、ふたつの違いは?」
「合意分割は、分割は、分割の割合を夫婦間の合意で決定するんだ。按分割合は、婚姻期間中の夫婦の厚生年金の加入記録を合計し、最大その1/2まで。合意がまとまらない場合は、裁判所が按分割合を決定するんだよ」

「ふんふん」
「3号分割は、平成20年4月以降の第3号被保険者期間について、離婚時等に、第3号被保険者により、その配偶者の厚生年金の加入記録の1/2が、強制的に分割されるというものなんだ」

「なるほど、だいたいイメージができたわ。愛する私のために、明日も、年金分割について、教えてね」
「(え~)。は・はい。ところで、喧嘩したの? なぜ、喧嘩したの?」

「うちの家は、いつも、主人がご飯を作るの」
「ご主人、サラリーマンだよね? 小町は、専業主婦・・・・」

「何か悪い? それで、昨日の日曜日、たまには、手伝ってあげようかなと思って、主人がお風呂掃除をしているときに、『今日の晩御飯のことで、手伝うことある?』って聞いたの。やさしい奥さんでしょ?」

「。。。。。。」

「そしたら、主人が『冷凍庫のお肉を外に出しておいてくれ』って言ったから、私、冷凍庫のお肉を、べランダに出したの。だって、外に出せっていったから。」

「汗、汗、汗、。。。。。」

「お風呂の掃除が終わって台所に来た主人が、『お肉は?』って聞くから、『ベランダよ』って答えたら、そしたらね、私のことめちゃくちゃ馬鹿にするの。こう言ったの『馬鹿じゃないか?それでも女か? 凍っている肉を、自然解凍するから、冷凍庫から出しておいてくれっていう意味だろうが』ってね。ねっ、ひどい主人でしょ?」

「・・・・・(この人の再婚相手には、絶対にならない)・・・・・」
「さっきから、黙ってどうしたの?」

「いっ・いや。大変だったね。ちょっと用事を思い出したからまたね」
「何よ、急に。明日も、絶対に来てよ。わかった?」

光:ああこわい 女はこわい こんなこと 信じられない ことをするんだ
小町:なぜみんな 私のことを こわがるの おんならしさを 備えた私を

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このページは、宝徳 健が2011年10月 9日 00:50に書いたブログ記事です。

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