人間的な甘さ

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 日本教育界の至宝と言われた「森信三」先生に以下の言葉があります。

 「人間的な甘さ」とは、第一には自分自身を実際以上に買いかぶるということであり、第二には、そのために他の人の真価を正しく評価できないということです。それというのも、この人間的な甘さというものは、もともと自惚心(うぬぼれごころ)から来るものだからです。そして自惚心とは、結局自分を真価以上に考えることであり、いわばふくらし粉が入っていながら、それに気づかない滑稽さをいうわけです」

 胸が痛いなあ~。

 三十歳の頃、自分改造がしたくて、いろいろな本を読んだり、いろいろな方にお会いしたりしました。座禅も組みに行きました。座禅の後、和尚さんの説教があります。生意気だった私は「和尚さんは、そんなことをおっしゃいますが、自分ではおやりになっているのですか?」と聞きました。こんな生意気な若者の非礼な発言にも和尚さんは、ちゃんと答えてくれました。「できていませんよ」と笑顔で。「では、なぜ、そんな偉そうな話をされるのですか?」。 次の言葉が衝撃でした。

 「自分の小ささを知るためです」

 頭を金づちで何度も殴られたような衝撃を受けました。そして、ボロボロ涙が出て、心の垢がそぎ落とされるような思いになりました。まさにアウフヘーベンです。

 「そうか、自分が大した奴だと思っているうちは、まだまだダメなんだ。自分の小ささを知ればいいんだ」と気づきました。

 でも、凡人で鈍才な私は、今も、すぐに過ちを犯します。だから、よい本を読んで常に自分を修正しないと大変なことになります。真理とは単純なものです。それができない。あと五十四年で出来るようにならないと。

小ささを 感じて初めて 自らが 始まることを 常に忘るな

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このページは、宝徳 健が2012年9月23日 06:16に書いたブログ記事です。

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