どの本よりわかりやすい源氏物語 超初級篇

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 空蝉(うつせみ)が京に帰ってきました!!!!!
 空蝉は夫に伴って常陸の国に行っていました。はるか東国の空で、光源氏が朝廷に罪を得て須磨に行ってしまっていたことも風の便りに聞いていましたが、文を送る手段もなく、心むなしい日々を送っていました。

 もう、そんなことを気にする必要はありません。夫の帰京で自分も京に戻ってきました。

 光源氏が石山寺に参詣しようとはなやかな行列で京を出立しました。その日は、ちょうど空蝉の夫が逢坂の関にかかるところでした。逢坂の関を出たばかりのところで、光源氏の行列と空蝉の行列はばったりあいました。光源氏は空蝉に歌を送ります。

わくらばに 行きあふ道を 頼みしも なほかひなしや 塩ならぬ海
(偶然に道で行きあえたうれしさも、やはり甲斐のない空頼みでしたか)

 空蝉は返します。

逢坂の 関やいかなる 関なれば しげき嘆きの 中を分くらむ
(逢坂の関とはいっても、私たちは再会しながらどうして嘆きを重ねるのでしょうか)

 空蝉の心は乱れに乱れます。でも、人妻です。どうすることもできません。でも・・・。

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このページは、宝徳 健が2012年12月14日 05:38に書いたブログ記事です。

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