勇気と命の電話

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 サラリーマン時代、何人かとても尊敬する先輩方がいらっしゃいました。

 その中の一人の方から昨日、電話をいただきました。
 この方は、四年前、癌で余命半年と診断されました。

 病魔との壮絶な格闘をされ、半年が四年間になりました。

 昨日、携帯電話の着信表示で「〇〇」と出ました。ドキッとしました。「奥様からかなあ。ダメだったのかなあ」と思いながら出ました。ご本人でした。

 「宝徳さん(と呼んでいただきました)、先日医者に行ったら、治療の結果、癌が見当たらなくなったと言われました。治療の間、あなたから時折いただくお手紙がどれほど支えになったかわかりません。気持ちが沈んでいる時に、本当にうれしく思いました。この先、また出て来るかもしれませんが、まだ生きていいよと神様が言ってくれています。この先の人生を大切にします。また会いたいですね」

 溢れ出て来る涙がこんなに気持ちが良いことは生まれて初めてです。

 お手紙を出すと、想像を絶する苦しみのはずなのに、必ず自作の絵葉書を送ってくださいます。近くの河原の石に猫の絵を描かれ、そこに「士魂商才」と記された素晴らしい作品も頂きました。

 私は、このような苦しみになった時、そんなことが出来るだろうか。

 この方は「人生に起きたことで無駄なことはひとつもない」と仰います。

 うれしい! うれしい! よかった! よかった!

 一秒を無駄にしながら生きている自分の甘さを恥ずかしく思います。

 こんな不都合、不合理はありません。それを乗り越えられました。
 
 生きる勇気をいただきました。命の電話によって。生き方とは人に影響するものなのですね。

 おめでとうございます。

かかりくる 命の電話を とりながら 感謝と勇気を いただいた朝
 

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このページは、宝徳 健が2013年2月10日 04:26に書いたブログ記事です。

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