再 未来日本昔話

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 過去記事を紹介しています。今は、民主党が政権を取った当時に書いた記事です。

 2009年12月17日掲載分です。
 今朝、新聞を読んでいたら「トラッシュ・ミー」という言葉が目に付きました。これも、今、米国政府高 官の間の流行語だそうです。日米首脳会談の際、鳩山がオバマ大統領に言った言葉「トラスト・ミー」がもしかしたら「トラッシュ・ミー(私を捨てて)」なん じゃないかということだそうです。笑い話ではありません。鳩山が捨てられても別に構いませんが、日本は捨てないで欲しい。

 もう亡くなっています が、江藤淳さんという私の大好きな評論家がいました。田原総一郎のような不埒な人もいますから、評論家って誤解されがちですが、この江藤淳さんは著作も素 晴らしいものばかりです。数年前、まだご存命の江藤さんが鳩山氏との会談をしました。その後におっしゃったことばです。「こんな人間がもし日本国の総理大臣になったら大変なことになる。資質とか知識とかではない。決断力がまったくないのだ」。 ずばりですね。後悔先に立たずですが、なぜ、日本国民はあんな 男を総理大臣にするような政党を選んだのでしょうか。政権政党ではありますが、責任政党ではありません。

 さて、おばあちゃんとまさる君の会話です。今日のテーマは「少数派の原則化」です。
「おばあちゃん、勉強していると、なんか、平成21年ぐらいから、加速して日本はつぶれる方向に走ったみたいなんだけど」
「そうなの。鳩山っていう首相がね、国民の意思、国民の意思って連呼して自分の総理大臣としての意志を示さなくなってからだよ」
「そうなると、どうなるの?」

「まさるは、弟と妹がいるね」
「うん」
「兄弟げんかは?」
「しょっちゅうだよ」
「そうだね。人間が複数人いると、意見が合わなくなるのは当然だよね。でも、その中で、みんなで意見を出し合って、一番いい答えを見つけて仲直りするのが民主主義なんだよ。だから、言論の自由っていうのが必要なの」
「うん」

「あの当時の日本には1億2千万にぐらいの人口があったのね」
「へー、そんなにあったんだ。今は、かなり減っているよね」
「そうだね、統治しているアメリカと中国とロシアが、日本人はいらないと思っているから、日本女性をどこかに連れて行ったりして、日本人減らしの政策をとっているからね」
「国がつぶれるって困るね。おばあちゃん、そんなにたくさん人がいたら、兄弟げんかと違って、意見がまとまるなんて大変だよね」

「そ うだよ。だから、リーダーの意思決定というものが大切なの。意志決定ってね、たくさんある選択肢の中から、ひとつしか選べない。もっと言うと他の選択肢を 捨てなくてはならないの。その決断や意志決定がリーダーの仕事で、意思決定をするから、リーダーにリスクと責任が出てくるの。これをしなくて、みんなにいい顔をしようとするのはリーダーじゃないの」
「リーダーって大変だね」

「そうだよ。まさるもいずれはリーダーになるんだから覚えておき。でも鳩山は、「国民の意思を尊重、国民の意思を尊重」ってばかりで、自らの意志決定をしなかったのね。意思決定をしないと何が起きるか分かるかい」
「なに?」

「原則論が定まらなくなるの。だから、みんなにいい顔をする例外論ばかりが尊重されていくの。もっと怖いのが、「じゃあ、こんな場合はどうするんだ」っていう少数派の意見がどんどん尊重されて、例外である、少数例がどんどん原則化してしまうの」
「どういうこと?」
「クラスでみんなで野球をやろうって決まったとするよね」
「うん」
「でも40人のクラスの中で2人だけが、サッカーをやりたいっていったらどうする?」
「次の授業の時にやればいいよ」
「でも、その2人がそのときじゃないといやだって言ったら?」
「それはわがままだよ。クラス委員か誰かが、ダメだって言わなきゃ」
「そうだよね。でも、その意思決定がなくて、こういうルールができたとしたら?『では、サッカーをやりたがっているA君の打順のときだけ、サッカーに切り替えます』」
「そんなの無理だよ」
「そ うだよね。まあ、そのときは、みんなで野球をすることに決まったとしよう。そして、野球が始まったら、今度は、『僕は、打ったら三塁に走っていい?』 『じゃあ、B君の意志を尊重して、B君は打ったら、三塁に走ってください』、『じゃあ、僕はピッチャーになったらセンター方向に玉を投げていい?』『じゃ あ、C君の意志を尊重して、C君がピッチャーのときはセンターにボールを投げてください』ってなったら?」
「野球にならないじゃん」

「そ うなの。鳩山が首相の時に、米軍基地の問題が浮かび上がったのね。鳩山は国民の意思ということばを使って、ここでも、意思決定をしなかったの。米軍基地を 辺野古への移設することになっていだんだけど、その反対集会に2万人も集まったからということだったの。でも、実際に調べてみると8千人以下。鳩山は沖縄 県民の総意という言葉を使って、この反対集会を利用していたのだけど、当時の沖縄県民138万人のうち8千人を『沖縄県民の総意』としていたのね」

「じゃあ、さっきの野球をやろうというときに、少数のサッカーをやろうという人たちを大切にして、それを総意としていたの?」
「そうだよ。これが、例外の原則化というの。どんどん、物事が進まなくなって、かえって、何もできなくなるの。さっきの野球の例でも、みんなが楽しくなくなるだろう?」
「うん」

「確かに沖縄の人たちには大きな負担をかけていたわ。当時の沖縄の人たちには頭がさがります。それはいずれ話してあげるね。でも、問題をすりかえてはいけない の。鳩山内閣はこんなことばかりでね。結局何も決まらず、経済も悪化して、金利は上がるし、円は異常に高くなるし。そして、何よりも、アメリカが日本を見 放してしまってね。虎視眈々と日本を狙っていた中国がとても喜んだの。例外の原則化は日本がつぶれた大きな要因なのね」

「おばあちゃん、リーダーって国にとっては大切な存在なんだね」
「そうだよ。でもね、リーダーが意思決定をすると、当時の左翼的なマスコミが、例外の原則化を狙って騒ぎ出したの。それに国民が乗せられてしまったの」
「マスコミの世論誘導だね」

「せっ かく日本が安倍総理という素晴らしい総理大臣を得たんだけど、マスコミがこぞってつぶしてしまったの。まさるや、気をつけておくれ。左翼というのは、いつの間にかいろんなところに入り込んできて、この例外の原則化を裏でいやらしくやる存在なの。だから、こういうこともしっかりと知っていないとリーダーにな れないからね。人間って、恐ろしい動物だからね」

「うん、おばあちゃん、わかった。勉強をして行くといやなこともたくさん見えてくるけど、でも、 ものごとを知ることによって、自分の考え方を変えることができる。そして、考え方が変われば、志と行動が変わることも分かってきた。僕勉強する! 素晴ら しかった日本をもう一度つくるために。おばあちゃんが、生きている間につくる」
「(涙)おばあちゃんは生きていてよかった。まさるを心から愛しているよ(涙) あなたは日本のチャンドラ・ボースになれるかもね。またこの人のことも話してあげるね。」
「うん」

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このページは、宝徳 健が2013年4月 7日 08:46に書いたブログ記事です。

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