再 未来日本昔話

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 2010年1月6日掲載分です。
 小さな人生論4を読み返しました。前も読んでいるのに、まったく新鮮に読めました。本を読み返すという のは、とても大切なことですね。致知出版社の本です。月間致知の藤尾社長の巻頭言をまとめたものですが、とっても素晴らしい。月間致知は心学の本ですね。 心学は日本独特の学問です。それも、武士でも僧侶でもない、農民出身の石田梅岩が唱えたものです。これが日本のすごさです。江戸時代や明治時代初期に来た外国の人は、日本を賞賛どころか驚嘆しています(またおいおい紹介します)。

 大東亜戦争を戦った兵士達は、「この戦争が終われば、また素晴らしい戦前の社会に戻れる」と信じていました。経済的な不況などは除いて、日本の戦前はそれほど素晴らしかったのです。でないと、国を信じ、愛する人たちを守るために死ぬことなどできません。

  戦後の誤った教育を受けた私たちが、この価値観をむちゃくちゃにしてしまいました。英霊達に申し訳ないですね。私は、いちコンサルタントです。わが社は毎月『士魂商才』という月刊誌を出しています。経営も歴史も『真実を明らかにする』ということをテーマにしています(だからあまり一般受けはしませんが (笑))。

 たくさん紹介したいのですが、この本の中の坂村真民先生の詩を紹介しておきます。

よい本を読め
よい本によって己を作れ
心に美しい火を燃やし
人生は尊かったと
叫ばしめよ

 さて、23回目となった未来日本昔話です。ほんとうにこのまま行けば、日本はつぶれるでしょう。かつてこんな尊かった国が。私たち国民の責任です。時は2100年、日本がつぶれたと仮定しています。おばあちゃんとまさる君の会話です。今日も天皇陛下について。

「おばあちゃん、外国の王様とかつての日本の天皇陛下の違いをもう少し教えて」
「いいわよ、まさる。天皇陛下という存在は、神道で言えば、祭祀王(さいしおう)としての存在ともいえるの」
「神道って神社とかの? 神道は宗教でしょ?」
「神道は宗教ではないわ。かつての日本人の心そのものなの。だから、かつての日本で一時靖国神社参拝は政教分離の原則に反するなんてことを政治家達が言っていたけど、あれはまったくのナンセンスなの。」

「どうして神道は宗教じゃないの?」
「教祖がいないし、教義経典がないでしょ? それに、日本は、すべての物を敬うという文化があったので、尊いものは石でも木でも人間でも、みんな神様になれちゃったの。それを祀ってあるのが神社よ」
「だから、神社はいろんなところにあるんだね」

「そうよ。天皇家は家系的にも我が国で最も古い家系の主でもあったし、社会的には二千数百年以上日本の伝統文化を守るためだけに生きていらっしゃったの」
「外国の王は?」

「外国の王皇族のように、常に行動を意識していけない存在ではなかったの。外国では、国民が王族のパフォーマンスを期待していたの。日本では、百二十二代の孝明天皇までは、御簾(みす)の向こうにおわしまして、明治天皇から初めて国民の中に姿を現されたという特殊な形態だったの」
「なぜ?」
「そ れが祭祀王としての性格だったの。自分の欲を殺して、国家国民のために祈り続けることが天皇陛下の最大のおつとめだったの。小沢や鳩山なんかは、そういう ことを知らなくて、そんなことしなくていいから、ルールを破ってでも外国の要人と会えなんて横暴な事を言っていたのよ」

「まったく当時の民主党はどうしようもないね」
「天皇陛下は、そういう風におかくれあそばされていても、草々の民が「京の都に天子様がおわすそうだ」ということを知っていたの。これが日本人なのよ。中国古代の王で中国の理想の政治スタイルだったといわれる、舜(しゅん)や堯(ぎょう)は、天子の理想の政治は、天子のいることさえ国民が忘れることだと言って いるの。中国で出来なかったことをまさに日本の天皇陛下は、生身の体で実現されていたんだよ」
「すごいね」

「そう。すごいの。そんな天子をいただきながら、日本国民はそれを忘れて、素晴らしい国のあり方を放棄してしまったの」
「外国はなぜ、そうならなかったの?」
「諸外国はね、自然や地球を、自分たちが征服するということを主眼にしてきたの。科学の力で産業革命を起こし、人間が、人間を含めたすべてを支配するといった ことをやってきたの。だから、合理主義に裏打ちされた文化ができてしまったの。外国の王様は征服者(コンクワイヤー)だよ。でも、日本の天皇陛下は、民族 の代表者(レプレゼンタティブ)だったのよ」
「それが証明される事例はあるの?」

「おやおや、まさるも合理主義者になってきたか い? 事例なんかどうでもいいのさ。そうだったという事実だけで。でもね、大東亜戦争が終わって、昭和天皇が、GHQに、苦労をかけた国民を見て回りたい と言ったの。GHQは『国民を戦争に引き込んだ天皇が全国巡回をしたら、国民はきっと天皇陛下に石でも投げるのだろう。見ものだから行かせてみよう』と許 可をしたの」
「どうなったの?」

「陛下が巡回を始めると、国民は、こぞって、天皇陛下を称えたの。マッカーサーはこの陛下と国民の一体の姿をみてアメリカ本国に『天皇を処刑したら百万の軍隊を百年間駐留させなければこの国は治められない』と打電したの」
「天皇陛下ってすごいね~」
「そうよ。外国の人たちにはこのことはわからないわね。さっき、事実さえあればいいって言ったけど、それは明日話をしようね」
「うん」
「じゃあ、昨日はおやつを我慢したから、今日は、岐阜の銘菓栗粉餅を用意しておいたよ。食べてからお帰り」
「わーい、ひっさしぶりだな~。おばあちゃん、いつもありがとう」
「はいはい」

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このページは、宝徳 健が2013年5月 1日 04:45に書いたブログ記事です。

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