雷乃収声

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 今日から七十二候 四十六候 秋分 初候「雷乃収声」です。「かみなりこえをおさむ」と読みます。雷が鳴り響かなくなる頃です。
 電車に乗っているとあちらこちらで彼岸花が観られるようになりました。彼岸花は一輪だときれいだなあと思うのですが、まとまって咲いているので、子供のころからなんとなく気味が悪い存在でした。

 彼岸花は別名曼珠沙華(まんじゅしゃげ)と言います。この名前は仏典に由来していて「天上の花」としてめでたいものとされていますが、地獄花、幽霊花、死人花などとも言われ忌み嫌われる花でもあります。

 これは、この花が彼岸に咲くことや、アルカロイドを含む毒草であることから、誤って食べた人が死ぬ=彼岸を迎えるという意味もあるそうです。田畑に植えられるのは、鳥や鼠、さらにそれを食べる鳥やモグラなどから作物を守るためだそうです。

 意味もなく嫌ってはいけませんね。

道の辺の いちしの花の いちしろく 人皆知りぬ 我恋妻は

 万葉集の歌です。「道端のいちしの花が目立つように、私の恋しい妻のことをみんなに知られてしまいました」という意味です。あれっと思いませんか?「白い」となっています。そうなんです、仏典(法華経)でも、曼珠沙華は「白くやわらかな花」とされています。

 毒を抜いて非常食にもしていたそうです。だから、「悲願の花」でもあったそうです。昔の日本人は言葉が豊富です。

道々の 緑の中に 赤い花が 思ひをのせて 人の目を引く

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このページは、宝徳 健が2013年9月23日 00:21に書いたブログ記事です。

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