ホテルローヤル

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 月間正論が四十周年を迎えました。十一月号が四十年記念号です。面白い。正論、WILL、歴史通、致知は必ず読んでいます。それと月間で読むのは、ひとときとウエッジです。

 故山崎豊子さんの小説に「不毛地帯」があります。主人公の大本営天才参謀 壱岐のモデルは瀬龍三です。壱岐とライバル鮫島辰三の息をのむ攻防は、読み手に息をつく時間を与えません。瀬島龍三が伊藤忠会長、鮫島のモデルが海部八郎日商岩井副社長です。まあ、面白いのなんの。一度しか読んでいませんが、文章が映像として私の頭の中に残っています。
 正論十一月号で、その瀬島龍三はソ連のスリーパー(協力者、スパイ)だったというかなり確信に満ちた記事が載っていました。書き手は初代内閣安全保障室長 佐々淳行氏ですから、なおさらです。この記事も面白い。

 人間が作る歴史というものは、人間の本能に満ち溢れています。「誰が正しいかではなく、何が正しいか」を追求したとしても、人間社会では、この本能に根付く、不合理、不都合、鬱陶しさ、理不尽を知ってそして、自ら体験しなければなりません。でなければ、原理原則などには近づけないし、原理原則は、それに近づこうともしないような弱っちい人間を拒否します。つまり、真理とは、きれいごとだけを唱えていてもつかめないということです。易経の世界です。

 さて、話は全く変わりますが、そんな人間の本能を別の意味でとらえた本が「ホテルローヤル」です。昨日、久しぶりに直木賞受賞作を読みました。桜木紫乃さんの作品です。ほんの少しエッチで、でも、なんかあり得るかもなあと思わせる本です。ホテルローヤルというラブホテルを舞台にいろいろな男女の思惑が描かれています。こういう男女の心の世界も知らないとね。でも、この本を読んだらわかります。男よりも確実に女の方が複雑ですし、女の方が恐ろしい(笑)。誰かが言ってたっけ、「女が頭の中で考えていることを男が知ったら、ほぞ100%男は発狂する」って。ほんまかいな。まあ、女の方が頭がいいのでしょうね(我が國に限って)。

 昨日は、正論十一月号、ホテルローヤルともう一つ、天才作家 万城目学(まぎめまなぶ)氏の「とっぴんぱらりの風太郎」を買いました。週刊新潮だっけ?文春だっけ?連載されていた小説です。彼の爽快な文章を読むのが今から楽しみです。

 本は面白いな~。

 そうだ、昨日は、内宮の式年遷宮でしたね。今年中に伊勢に行かないと。

 さまざまな 文化織りなす 我が國の 古今東西 楽しむは今

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このページは、宝徳 健が2013年10月 3日 07:44に書いたブログ記事です。

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