百人一首 參十參

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 有名な歌です。

久方の 光のどけき 春の日に しづこころなく 花の散るらむ
 紀貫之の従兄弟である紀友則の歌です。貫之より弐十歳ぐらい年上だったそうです。

 「久方の」は、天や空、日などにかかる枕詞です。光には直接掛からない枕詞なのですが、光を「日のj光」と解釈すれば、仕へるのでしょう。「のどけき」は、穩やかでのんびりとした樣子です。

 ところが一變して、下の句になると「しづこころなく(落ち着いた心なく)」と云ふ言葉に表されてゐるようにあわただしくなります。

 のーーーんびりした春の日ですが、そんなのんびりした春なのだから、「そんなに慌てて散らなくても」と櫻に問ひかけてゐます。絶妙ですね。

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このページは、宝徳 健が2014年3月22日 07:16に書いたブログ記事です。

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