艱難

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 佐藤一斎先生の「言志四録」からです。

「艱難(かんなん)は能(よ)く人の心を堅(うご)かす。故に共に艱難を経し者は、交わりを結ぶも亦密にして、竟(つひ)に相忘るる能(あた)わず。「糟糠(そうこう)の妻は堂を下さず」とは、亦此の類なり」
「辛く苦しい体験は、人の心を堅固にする。だから一緒に艱難を經驗してきた者は、その交友も緊密で、いつまでも忘れることが出來ないものである。「酒の糟や米の糠を食べて飢えをしのぐやうな難儀を一緒にしいてきた妻は、出世した後も家から追い出すようなことはせずに大切にする」といふのも同じ道理である」

 最近、何の苦労もしないで廿代をすごす若者が増えてきました。かつては、大企業でも、最初の三年間は修行をさせられたものですが・・・。廿代を何のしんどい思ひもせずに、スーーーッと過ごした若者は、とてもくだらない三十代、四十代を過ごします。なぜか。若いうちにしんどい思ひをしてゐないので、魅力的な人物になることが全くできないからです。

 不都合、不合理、鬱陶しさ、不条理・・・。二十代にこれらを徹底的に經驗する必要があります。

 天下の惡法労働法規は、これをパワハラと呼んで、世のなかをダメにしてゐます。

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このページは、宝徳 健が2014年4月25日 05:58に書いたブログ記事です。

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