百人一首 四十九

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御垣守(みかきもり) 衞士のたく火 夜はもえ 昼は消えつつ ものをこそ思へ
 大中臣能宣朝臣(おおなかとみのよしのぶあそん)の歌です。

 代々伝はる伊勢神宮の最高責任者の家柄で、自身も祭主を努めました。三十六歌仙のひとりです。

 「御垣守(みかきもり)」とは、宮廷をの警護をするガードマンです。「衞士」は、樣々な國から都にやつてきた優秀なガードマンです。

「衞士が灯すかがり火が、夜は燃え、昼は消えるやうに、私の戀心(恋心)も夜は燃え上がり、昼は身が消え入るやうに思い惱んでゐます」

 宮廷を守る衞士が焚くかがり火を自らの戀にたとへてゐます。夜と昼、燃え上がるときと消え入るとき毎日繰り返し、一日中相手のことを想ふ切ない気持ちを歌つてゐます。ゆらめく戀心が、ふとした拍子に燃えたぎる炎をなつてしまひさうな・・・。

 なんでも更級日記に、衞士と宮中の姫君とのラブストーリーが描かれているさうな。我が國の女性古典文學はすごいですね。

 時間が出来たら、ゆつくり讀みたい本がたくさんあります。行きたい旅先も・・・。

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このページは、宝徳 健が2014年4月28日 02:11に書いたブログ記事です。

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