歴史的假名遣ひと正しい漢字

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 今日の漢字は「斷」と「繼」です。

 両方とも造りの部分に特徴があります。
 糸が並んでいるのは織りあがつた布です。それに「刃物」が加はつてゐます。

 織りあがつた布を刃物で切つて職機から降ろすことを意味しています。職機の上に織物が完成する。でも、これだけでは役に立ちません。布を切つてとつて、職機から降ろす必要があります。機から降ろされて初めて反物となります。その布は「繼續(つづく)」するものでありますが、布を製品にするときに「裁斷(たちきる)」しなければならないのも事實です。

 つまり織物は「繼續(つづけ)」しながら「裁斷(たちきる)」らなければならないものです。

 これが造りの中が「米」では、なんのことかわからなくなります。

 歴史的假名遣ひです。福田先生の本からです。

「それにもかかはらず、文中理解できぬ箇處の質問は耳慣れぬ言葉は看護の意味に限られ、かなづかひについて不審をただしたことは一度もありませんでした。そのことと併せて、漱石が今日でも壓倒的に靑少年の讀者を集めてゐること、際物のベストセラーなど遠くに及ばぬことに注意していただきたい」

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このページは、宝徳 健が2014年6月15日 02:34に書いたブログ記事です。

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