百人一首 九十二

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わが袖は 汐干(しほひ)に見えぬ 沖の石の 人こそ知らね 乾く間もなし

 二条院讃岐(にじょういんさぬき)の歌です

「私の着物の袖は、引き潮の時にも見えない沖の石のやうに、誰も知らないけれど、涙に濡れて乾く間もないのですよ」
 百人一首には袖を濡らす歌が多いですね~。この歌は「寄石戀」といふお題がついてゐます。「石に寄せる戀」・・・。

 あまり解説は要らないですね。潮が引いても姿を見せることがない岩は波のずっと下にあつて乾くひまもないことを戀する女性の涙に掛けてゐます。「あなたは鈍感ね、氣づいてもゐないでせうけど」と解釈します。上手ですね~。

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このページは、宝徳 健が2014年8月 8日 06:53に書いたブログ記事です。

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