本の言葉と自分の生き方を検証する

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   なぜか抜けていました。 ひよこクラブ推薦本、稲盛和夫氏の「生き方」。前回、最終回と申し上げましたが、紹介したいところがひとつ抜けていました。申し 訳ございません。今日は、193Pからの「富国有徳」から続く、利他の心です。206Pまでです。これで最終回とします。
   出光時代に、創業者の故出光佐三翁の言葉に、「目先の事業を追求するのではなく、社員一人ひとりが立派な日本人になることが出光の目的である」とい うものがありました。終戦直後、出光佐三自殺説まででたほどの苦しいときにも佐三翁は「愚痴を言うな、今から建設にとりかかれ、日本の二千年の歴史を見直 せ」の三つの言葉をおっしゃっています(まあ、今の出光には関係ないでしょうが)。
 私は、出光の社員のとき、この「日本人」「日本」ということばを、はっきりとは理解していなかったように思います。つまり、真の出光の社員になりきっていなかった。
 まだ、理解したとか、できているとかいうことになると、非常にお粗末で恥ずかしいレベルです。しかし、その姿は自分の頭の中で明確になってきました。
 「富国有徳」。徳を持って国を富ませる。これが、大国アメリカ、ロシア、中国に囲まれた日本の行き方でしょう。明治以来目指した日本の姿です。アングロ サクソンを中心にした欧米は、相手を征服する「覇道」を目指します。ですから、欧米の王室と日本の皇室は、その性格をまったく別にします。これを日本人は 知らなければなりません。
 東洋は「王道」を目指します。中国もかつては、皇帝による「王化」(王の徳によって国を治める)という考え方が主流でした。諸葛亮孔明が南蛮を平定に行く際に、はっきりとこの「王化」をテーマにしています。
 そして、徳を積むためには「亡自利他」。
 戦後の教育は、自主性の尊重と放任を拡大解釈して、自由ばかり与えて、その自由の分だけ果たさなくてはならない「責任・義務」をほとんど教えてきませんでした。だから、私たちみたいな大人ができました。そしてその大人が育てた子が今、この国にいます。

 足るを知り、利他を図る。この本に書かれていることは、最近のどの名著を読んでも同じことが書いてあります。目覚めた人が正しい啓蒙をしようと活動されている。だから、そこに気付いた私たちが、次は自分の番として努力・実現していく。

 く~、わかっていてもできていない。まだまだ修行中。やります。

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このページは、宝徳 健が2007年7月29日 04:21に書いたブログ記事です。

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