貞観政要

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 前回、貞観政要は明の太宗の時代と書いてしまいました。SYさんから「唐」だとのご指摘をいただきました。心から感謝します。そうなんです。唐です。今、国姓爺合戦を読んでいます。近松門左衛門の人形浄瑠璃の話です。鄭成功という明時代に活躍した海軍の将軍の話です。司馬遼太郎氏の「大盗禅師」も鄭成功のことを書いた本です。面白いですよ。作者は忘れましたが、「琉球の風」もそうですね。琉球の風はNHKの大河ドラマで放映されましたが、本はすばらしいのに、ドラマの脚本がめちゃくちゃで、すぐに放映中止になりました。
 まあ、唐と明を間違えたなんと長い言い訳なのでしょうか(笑)。何が言い訳かって? 明の本を読んでいたので、頭の中が「明」になっていたのです。言い訳にならないって? すみません。

 では、唐の太宗の理想の政治とされている貞観の治を書いた貞観政要です。今日のテーマは「君多欲なれば則ち人苦しむ」です。
 貞観二年、太宗が側近の者に語たりました。

「何事も根本をしっかりと抑えてかからなければならない。国の根本は人民であり、人民の根本は衣食である。その衣食を確保するためには、人民を使役に駆り出さないことが先決であって、そのためには君主たる者、むだを省いて支出を抑えなければ成らない。やたら軍事行動に乗り出したり、土木工事を起こしたりすれば、使役に駆り出したくないと思っていてもかなわぬことだ」

 側近の王珪(おうけい)が答えました。

「昔、秦の始皇帝も漢の武帝も、外に向かってはしきりに軍を動員し、内にあっては豪奢な宮殿を造営しました。そのため、いたずらに民力を疲弊させ、取り返しのつかない事態を招きました。二人とも人民の生活に配慮しなかったわけではありません。実行することを怠ったのです。近くは隋の滅亡なども、よい見本と言えましょう。陛下は隋の滅亡をつぶさにごらんになっていますから、あの二の舞にならぬにはどうすればよいか、とくとご承知のはずであります。しかしながら、初心を最後まで貫くことは、きわめて困難です。どうか陛下におかれましては、いつまでも初心を忘れずに、有終の美を飾られんことを願いあげます」

 太宗が語りました。

「まことにそなたの申すとおりだ。人民の生活を安定させ、国を安泰にならしめるかどうかは、君主の出方ひとつにかかっている。君主が無為の政治を行えば、人民は安楽な生活を送ることができる。逆に、君主があれもこれもと欲すれば、人民の苦しみは増すであろう。私はこれからもおのれの欲望を抑えて、無為の政治に努めたいと思う」

【宝徳の私見:参考本とは関係ありません】
 世の中が殺伐としてきました。企業経営は効率化ばかりを求めています。企業経営がとってもつまらなくなってきています。口では「お客様第一主義」とか「従業員の働き甲斐」と言っていますが、それを実現する具体的な行動は何もなく、自社のコスト削減ばかりを考えている会社のなんと多いことでしょうか。
 こういう世の中だからこそ、一見、無駄に見えるけれども、みんなが幸せになることを考える必要があるようです。また、「お客様第一主義」とか「従業員の働き甲斐」と言っている会社は、会議でそのような発言が出ているでしょうか? 是非、見直してください。


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このページは、宝徳 健が2009年11月23日 09:05に書いたブログ記事です。

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