戦国策

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 中国古代、戦国時代の人間模様を描いた「戦国策」を紹介しています。生きるか死ぬかの瀬戸際になると、人間は本来の姿を現すようです。とても面白い。

 さて、シリーズで、戦国時代最大の暗殺未遂事件を紹介しています。荊軻(けいか)が始皇帝に斬りかかったところまででした。
 周りも者はあわてるばかり、始皇帝は逃げ惑います。そのとき、侍医の夏無且(かむしょ)が、持ち合わせた薬嚢(やくのう)を荊軻になげつけました。そして、そのとき、ひとりの兵が、「王、剣を背に」と叫びました。そうです、宮殿で用いる飾り物の剣は大きく、腰に差していたのでは、長くて抜けません。その声を聴いた始皇帝は、剣を背負います。背負えば抜くことができます。始皇帝は、荊軻の左の股を斬りました。

 荊軻は、倒れました。無念とばかりに匕首を始皇帝に投げますが、はずれて柱にあたりました。始皇帝は、荊軻をめったぎりにします。荊軻は、もはやこれまでと思い、柱にもたれて笑い、どっかりと座り込みました。

 「生かしておいて、その口から太子・丹に詫びを入れさせようとしたのが不覚の素。仕損じた」と荊軻が言うや否や、側近が止めを刺しました。

 始皇帝は夏無且に一番の報償を与えました。

 さて、始皇帝に燕を攻める口実ができてしまいました。つづく。

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このページは、宝徳 健が2010年6月12日 00:50に書いたブログ記事です。

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