木鶏

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 IWさんの薦めで、「安岡正篤 心に残る言葉 藤尾秀昭著 致知出版社」を読みはじめました。

 その中に「木鶏」の記事が。話も言葉も知っていたのですが、今の私には、ずっしりとくる内容でした。

 支那の古代に、紀渻子(きせいし)という軍鶏使いの名人がいました。王様に頼まれて世界一強い闘鶏をつくることになりました。

 しばらくして王様が「どうだ、できたか」と聞きました。

 紀渻子は、「いや、まだできません。俺が俺がと肩をいからせて空威張りします(虚憍(きょきょう)にして而して気を恃(たの)む)」と答えました。

 それからまたしばらくして王様が聞くと、「今度は相手の声を聞いたり姿を見たりすると、ギャーギャーと鳴いて興奮します(嚮景(きょうえい)に応ず)」と答えました。

 しばらくしてまた聞くと「相手を嘗めてかかって、にらみつけて、威圧しようする(疾視(しっし)して而して気を盛んにす」と答えます。

 王様は諦めず、しばらくしてからもう一度「どうだ」と聞きます。

 すると紀渻子は、「どうにかできました。いくら他の鶏が鳴こうが全然相手にしません。その姿はまるで木に彫った鶏のようです。まったく徳が充実しました。もうどんな鶏が来ても、この姿を見ただけで応戦することもなく逃げていくでしょう」と言いました。

 私たちはいろんな事件に遭い、体験します。どんな辛いときでも、この木鶏みたいな心境になれるかどうか。

 昭和の大横綱、双葉山が連勝が69でストップしたときに、安岡先生に「イマダモッケイタリエズ」という電報を安岡先生に送ったそうです。

 今日も自分の未熟さをかみ締めながら生きていきます。

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このページは、宝徳 健が2011年4月 3日 08:30に書いたブログ記事です。

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