和歌

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 なぜ、いままで源氏物語を読まなかったのだろう。いや、読めなかったのだろう。今まで読めなかったものが読めてくる瞬間ってあるのですね。

 私は戦後教育を受けました(当然のことですが)。アメリカってすごい国だなあって、小さいときは思っていました。でも、日本はもっとすごい。彼らからすれば極東の島国が、支那という巨大国家の影響を受けずに独自文化を創ったことに驚愕しています。

 小さいときからもっと日本のことを学ぶ必要がありますね。
 前回、帝が、桐壺が生んだ若宮のことが気になって、女官を遣わしたところを話しました。

 桐壺の母親は、「帝のこういう深い愛情が、娘を亡くした私には、かえって恨めしいように思います。こういう盲目的な母の気持ちをお許しください」と女官に言います。そして

鈴虫の 声の限りを 尽くしても 長き夜飽かず 降る涙から

 と歌います。なんときれいな和歌でしょうか。

 女官は返します。

いとどしく 虫の音しげき 浅芳生(あさぢふ)に 露置き添ふる 雲の上人(うへびと) 

 と、母親の気持ちを察して歌います。

 日本独特の、日本人にしかできない、この和歌の文化。それを詠めない私は、ほんとうの日本語を話しているのだろうか?こんなすばらしい国に生まれながら残念なことです。

 恥ずかしいけど、拙首です。

しきしまの やまと心を まなばずに われの言の葉 どこの言葉か

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このページは、宝徳 健が2011年10月21日 14:48に書いたブログ記事です。

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