日本人度④(1月17日の日誌)

| コメント(0) | トラックバック(0)
 この日誌は右のカテゴリー「ひよこクラブ」に格納されています。

 私の出光興産時代の先輩 現都留文科大学教授 新保祐司さんが12月30日に産経新聞正論に掲載された記事を紹介しています。

 さすが、新保さん。すごい! 心の城壁を私も作ります。今回が最終回ですが、ものすごい迫力です。今の私たち日本人は、国籍が日本人であって、本当の日本人じゃない。
「この国難に対して、日本人は精神の中に再び「城壁」を築いておかなければならない。国益や国土を守るのも、精神の中に城壁があればこそ、の話である。日本人とは何か、それは、例えば万葉集の中に愛誦歌を持っている人であり、藤田東湖kの「正気の歌」に共振する魂の持ち主である。年末年始には、日本の古典を1冊でも熟読し、自分の中に日本の精神の城壁を築く営為にとりかかるべきである。「世界はどう動くか、日本はどう変わるか」といった時事的な問題だけに心を占められるのではなく、日本人の歴史と古典に深く思いを致す正月にすべきであろう」

 藤田東湖 正気の歌

天地正大の氣、粹然(すいぜん)として神州に鍾(あつま)る。
秀でては、不二(ふじ)の嶽(がく)となり、巍巍(ぎぎ)として千秋に聳(そび)え、
注ぎては、大瀛(だいえい)の水となり、洋洋として八洲を環(めぐ)る。
発しては、萬朶(まんだ)の櫻となり、衆芳(しゅうほう)與(とも)に儔(たぐい)ひし難し。
凝(こ)りては、百錬の鐵となり、鋭利なること鍪(ぼう)を断つべし。
盡臣(じんしん)皆(みな)熊羆(ゆうひ)、武夫、盡(ことごと)く好仇(こうきゅう)。
神州、孰(たれ)か君臨す。萬古、天皇を仰(あお)ぐ。
皇風は六合(りくがふ)に洽(あまね)く、明徳は大陽に侔(ひと)し。
世に汚隆(おりゅう)無くんばあらず。正氣、時に光を放つ。
乃(すなは)ち大連(おおむらじ)の議に參(さん)し、侃侃(かんかん)として瞿曇(くどん)を排す。
乃(すなは)ち明主の斷を助け、焔々(えんえん)として伽藍(がらん)を焚(や)く。
中郞、嘗(かつ)て之(これ)を用ふ。宗社(そうしゃ)、磐石(ばんじゃく)安し。
淸麿、嘗(かつ)て之(これ)を用ひ、妖僧 、肝膽(かんたん)寒し。
忽(たちま)ち龍ノ口(たつのくち)の劍を揮(ふる)ひ、虜使(りょし)、頭足分(わか)る。
忽ち西海の颶(ぐ)を起し、怒濤(どとう)妖氛(えうふん)を殱(つく)す。
志賀、月明(あきらか)なる夜、陽(いつは)りて鳳輦(ほうれん)と 爲(な)りて巡(めぐ)る。
芳野、戰(たたかい)酣(たけなは)なるの日、又、帝子(ていし)に代りて屯(たむろ)す。
或(あるい)は、鎌倉の窟(くつ)に投ぜられ、憂憤、正に愪愪(ゐんゐん)。
或は、櫻井の驛(えき)に伴ひ、遺訓、何ぞ殷勤(いんぎん)なる。(注*2)
或は 天目山に殉(じゅん)し、幽囚、君を忘れず。
或は、伏見の城を守り、一身、萬軍に當(あた)る。
承平、二百歳。斯(こ)の氣、常に伸ぶるを獲(え)たり。
然(しか)れども、其の鬱屈(うっくつ)するに當(あたり)ては、四十七人を生ず。
乃(すなは)ち、知る人亡ぶと 雖(いへど)も、英靈、未(いま)だ嘗(かつ)て泯(ほろ)びず。
長(とこしへ)に天地の間に在り、凛然(りんぜん)として、彜倫(いりん)を敍(じょ)す。
孰(たれ)か能(よ)く之(これ)を扶持(ふち)するものぞ。
卓立する東海の濱(ひん)に、忠誠、皇室を尊び、孝敬、天神に事(つか)ふ。
文を修め、兼ねて武を奮(ふる)ひ、誓つて胡塵(こじん)を淸めんと欲す。
一朝、天歩(てんほ)艱(なや)み、邦君、身、先(ま)づ淪(りん)す。頑鈍、機を知らず。
罪戻(ざいれい)、孤臣に及ぶ。 孤臣、葛藟(かつるゐ)に困(くる)しむ。
君冤(くんえん)誰に向かひてか陳(の)べん。孤子(こじ)、墳墓に遠(とほざ)かる。
何を以(もっ)て先親(せんしん)に報ぜん。
荏苒(じんぜん)たり二周星。獨(ひと)り、斯(こ)の氣の隨(したが)ふ有り。
嗟(ああ)、予(われ)萬死すと雖(いへど)も、豈(あに)汝(なんぢ)と離るるに忍びんや。
屈伸、天地に付す。生死、又、いづくんぞ疑はん。
生きては當(まさ)に君冤(くんえん)を雪(そそ)ぎ、復(ま)た綱維(こうゐ)を張るを見るべし。
死しては忠義の鬼となり、極天(きょくてん)皇基(こうき)を護(まも)らん。

「現代語訳」(八神邦建訳)

天地に満ちる正大の気は、粋を凝らして神州日本に集まり満ちている。
正気、地に秀でては富士の峰となり、高く大いに幾千年もそびえ立ち、
流れては大海原の水となり、あふれて日本の大八洲をめぐる。
開けば、幾万もの枝に咲く桜の花となり、ほかの草木の及ぶところではない。
正気、凝れば、百度(ひゃくたび)鍛えし日本刀となり、切れ味鋭く兜を断つ。
忠臣いずれもみな勇士。武士ことごとく良き仲間。
神州日本に君臨されるはどなたか。太古のときより天皇を仰ぐ。
天子の御稜威(みいつ)は、東西南北天地すべてにあまねく広がり、
その明らかなる御徳は太陽に等しい。
世の中に栄枯盛衰の絶えることはない。時に正気が光り輝く。
たとえば、欽明帝の御代のこと。物部尾輿(もののべのおこし)、中臣鎌子、
大連(おおむらじ)の議にて、剛直なる正論をもって、
蘇我稲目(そがのいなめ)の惑える仏教を排斥した。
すなわち、英明なる帝の叡慮を助け、蘇我の仏像、海に捨て、
私寺ことごとく焔をあげて焼きつくした。
たとえば、中臣鎌足、正気をおこなう。「乙巳(いっし)の変」(大化の改新)。
蘇我氏の専横、倒して皇室国家を磐石安泰ならしめた。
たとえば、和気清麻呂、正気をおこなう。宇佐八幡の御神託をいただいて、
妖僧「弓削道鏡」、肝を冷やした。
同じく、北条時宗。建治元年(1275年)、降服迫る「元」の使節を虜にし、
相模の国は竜の口にて切り捨てて、捕虜の首と胴を泣き別れにした。
同じく、元寇襲来のとき、正気は玄界灘の猛風を起こし、
怒涛とともに外国軍の異様な気配を滅ぼしつくした。
後醍醐帝の御代のこと。元弘の変(1331年)。倒幕の企て洩れて、
志賀の比叡山に逃れた夜は明るい月夜。
さらに藤原師賢(もろかた)ら、帝の御衣(みけし)を借り、
帝の乗り物にて行幸を偽り、延暦寺へ。帝はその間に笠置の山へ移りたもう。
南朝は吉野城の戦いたけなわなるとき、元弘三年(1333年)、
護良(もりなが)親王の忠臣、村上彦四郎義光(よしてる)、正気を行う。
帝子(大塔宮・護良親王)の身代わりに、落城さなか宮の鎧兜をいただき切腹す。
あるいは、建武新政、護良親王、正気を行う。
足利尊氏の誅殺くわだて、鎌倉は東光寺の土牢に幽閉さる。
深い憂憤、苦悩のうちに弑殺さる。時に二十八歳。
あるいは、楠木正成、正行(まさつら・11歳)父子の桜井の駅の別れのとき。
正成四十三歳、正気を行う。生き延びて最期の一人になるとも帝を護れ、と遺言するは、
なんとねんごろなことか。勝てぬ戦と知りながら、大楠公、湊川にて討ち死にす。
あるいは、天正十年春三月、織田信長に敗れた武田勝頼、天目山にこもりいる。
讒言にて幽閉されていた小宮山内膳正友信、主君の恩を忘れず、これが最期のお供だと、
駆けつけ許され殉死した。
あるいは、天下分け目の関が原、徳川家康が股肱の臣、鳥居彦右衛門元忠、
主君の囮を買って出て伏見の城を守り奮戦。
二千の手勢とわが身をもって、四万の敵に当たって討ち死にする。享年三十三歳。
以来、太平の世は二百年。かくのごとく正気は、常に伸びるを得てきた。
しかし、正気は、その鬱屈するときもあったが、赤穂義士の四十七人を生み出す。
すなわち、当時を知る人々が亡くなっても、英霊たちが滅んだことは、いまだかつてない。
正気、とこしえに天地の間にあって、りりしく普遍の道を現し続ける。
かくのごとき正気を、だれが助けて伸ばせるだろうか。人為でできることではない。
抜きん出て立つ東海の日本の浜辺、忠誠つくして皇室を尊び、
両親を敬うがごとくに、天津神につかえまつる。
学問を修め、さらに武道をきわめ、誓って異国のけがれを払わんと欲す。
ある日、時運、困難となり、水戸藩主・徳川斉昭の身は隠居謹慎を命ぜられて表より消え、
幕府は時機を見るに頑迷にして愚鈍。
藩主の冤罪は、一人残された腹心・東湖に及んで蟄居幽閉の身となった。
東湖、蔦葛(つたかずら)のつるにからまれたごとく苦しみ身動きが取れない。
藩主の冤罪、誰に向かって陳述できようか。
わが身は、江戸の水戸藩下屋敷にあり、先祖の墓のある郷里からも遠ざかっている。
どうやって亡父亡母のご恩に報いることができようか。
いつしか二年の時が過ぎ、幽閉の身に、ただこの正気のみが満ちている。
ああ、わが身は、たとえ死を免れぬとしても、どうして正気よ、おまえと離れることを忍べようか。
わが命の絶えるも伸びるも天地の神におまかせする。生きようと死のうと、疑うことなどできようか。
生きるならば、まさに主君の冤罪を晴らし、
主君のふたたび表舞台で国の秩序を伸張する姿を見るにちがいない。
死しては、忠義の鬼と化し、天地のある限り、天皇の御統治をお護り申し上げよう。

正気(せいき)とは: 天地人に宿る根本的な正義と人倫をつかさどる正大な精気。


【1月17日の食事】

朝ごはん:ホテルの朝ごはん(おにぎり二個、コンソメスープ、サラダ、ソーセージエッグ)
昼ごはん:ひやしかしわ
夜ごはん:豚丼

【ルーティン】 合計15項目
①私は毎朝、朝のおつとめをします(皇居遥拝、宗像大社遥拝、神棚拝礼):○16/17
②私は毎朝、3つの唱和をします(般若心経、教育勅語、大祓詞):×12/17

③私は毎朝、新しい暗唱を少しずつします(今は、大学と終戦の詔書を完璧に覚える):×6/17
④私は毎朝、定期クライアント先にメールします:×9/17
⑤私は毎日、手紙を1通以上書きます:×6/17
⑥私は毎日、本を5分以上読みます:○17/17
⑦私は毎日、ブログを2個以上書きます:×16/17
⑧私は毎日、仕事の書き出しをチェックします:○17/17
⑨私は毎日、予定の確認と手帳の消しこみをします:○16/17
⑩私は毎晩、三省します:○16/17
⑪私は毎日、和歌を一首以上詠みます:×16/17
⑫私は毎朝、仕事の夢を声を出して読みます:×11/15
⑬私は毎日、五年間の夢を読みます:×9/15
⑭私は毎日、一年間の夢を読みます:×7/15
⑮私は毎朝、24年度の事業計画に目を通します:×6/15
(180/249 72.3%) 

【毎月やること】
 手紙 150通以上 64
 読書 10冊以上 13冊
 新規提案 10個以上 6
 新ビジネスモデルづくり10個以上 0
 士魂商才:1月号
 ※一日出かける日は、を1つ、半日出かける日は、2つ、一日事務所にいる日は3つ以上の未決懸案事項をやります。2つです。

【毎週やること】
 次週計画・今週検証(毎週木曜日近辺にやります) 
 1月6日:○、1月15日:○

【期日目標】 
1月中に、「活学講座 安岡正篤著 致知出版社」をもう10回読みます。:今3回目
1月中に、「誰にでも仕える民事信託」のケーススタディ問題を完成させます。:1/3できた
1月中に、ファシリティマネジメントの予想問題を作ります。:まだ未着手
1月中に、農商工連携e-ラーニング「農業(80分)」「林業(80分)」「漁業(80分)」完全把握学習

【行動規範】
いつも最悪の事態を想定せよ
そして、今日一日の最良の行動をとれ
自分のことばかりしゃべるな
自分以外の人に強い興味を持て(ただし、必要以上に期待をかけるな、過去の出来事のこだわるな)
自分の馬鹿さかげんを常に思い出せ
人から受けた恩は忘れるな
人へ施した恩はすぐに忘れろ
小さな仕事こそ丁寧にやれ

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/3236

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2012年1月18日 02:03に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「和歌」です。

次のブログ記事は「不安との付き合い方」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。