不安との付き合い方

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 不安がどこから来るか、という原因の一つの「親の影響」を見ています。前回の続きです。
【不安定な愛着】
 十六歳になる前に親を亡くした人は、不安を感じる可能性が高いと言われています。親を失った子供は、親しい人を失うことを極端に恐れ、人間関係が壊れたり、誰かを怒らせたり、何かもめごとや言い争いが起きたりしないか心配する傾向が強くなります。また、自分の親に対して非常に不安定な愛着を持つ傾向も見られます。両親がいつも自分のそばにいてくれるとは限らないので、自分の方を見てくれないのではないかと心配になり、両親が自分を置いて行ってしまうのではないか、死んでしまうのではないかという不安を抱きます。

 恋人との破局を心配しているある女性がいます。子供の頃、よく母親に自殺をほのめかされていたそうです。自分が絶えず気を付けていないと、人との関係はすぐに終わってしまうと今でも思っているといいます。また別の女性は、自立した豊かな生活を送り、友達が多いのにもかかわらず、お金がなくなって孤独になることを心配します。この人は、少女時代、母親がしょっちゅう胸の痛みを訴え、世の中にはいろいろな危険があると、口癖のように言っていたといいます。そのため彼女は、自分が長いこと外に遊びに行ったら母親が死んでしまうのではないかと思い、好きなことができなかったそうです。

【羞恥心】
 内気な人の母親は、恥ずかしさを強調することで子供に言うことを聞かせようとしていた可能性が高いそうです。「人がどう思うかしら」「あなたには本当にがっかりしたわ」「そんなことをしたなんて、人に知られてはだめよ」などなど。こういう人は恥ずかしさから、自分がどんな人間か、何をしたいか、人に隠さなければいけないという気持ちになります。このような親に育てられた子供は、何をしたいかを人に隠さなければいけないという気持ちになります。人に欠点を知られたり、神経質だと思われたりすることを恥ずかしいと感じます。

 次回からは「不安には一理ある」という深層心理についてです。

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このページは、宝徳 健が2012年1月13日 05:51に書いたブログ記事です。

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