不安との付き合い方

| コメント(0) | トラックバック(0)
 このシリーズは右のカテゴリー「心理学」に格納されています。

 不安がどこから来るか、という原因の二つ目不安には一理ある」を一緒に学習しています。前回の続きです。
【不安は感情的になるのを抑えてくれる】
 おそらくこういう人は、周囲の人間に「きみは考えすぎだ」と言われてきただろうい。この考え方も嘘ではないでしょう。不安で「考えすぎる」から、感情的にならないのである。心配性の人は、感情よりも理性を優先します。感情に浸るよりも、目の前の問題について考えようとします。不安は、精神的ショックを感じないように「感情を心にしまっておく」ための方法だと考えてしまいます。

【不安なときには心配しない】
 不安を感じているときは、あまり心配にならないという人がいます。そもそも心配性の人とそうでない人は、恐ろしいものに対する反応がまったく違います。心配性でない人は、その場面を見ておびえ、動機が早くなります。でも、何度もその映像を見ているうちに、不安な気持ちがおさまっていきます。ところが、心配性の人は、まったく違うプロセスをたどります。慢性心配性の人は、絶えず緊張の糸が張りつめているため、恐ろしい映画をみても、とくに気持ちは高ぶりません。まるて「いつも脅威」を目にしているような反応をします。

 心配性の人は、恐ろしい映像を繰り返し見せられても、不安が収まりません。これも重要な点です。人間は何かに恐怖を感じても、その状況に長くいれば、それほど怖くなくなるのが普通だからです。そのため、エレベータが苦手な人でも、何度も載っているうちに怖くなくなってくるのですが、心配性の人はそうではありません。苦手なものが怖くなるまで、長い時間かかります。いつも気を張っているからです。

 自分が不安なとき、何か建設的なことをしているような気がしてしまうからです。不安が心配を抑えてくれているのです。逆に、不安を感じないようにすると、心配でたまらなくなります。不安の下に心配が潜伏しているのです。だから、本当は、人より不安を感じやすい心配性の人が、実際に不安を感じているときは、さほど心配していないように見えてしまいます。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/3253

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2012年1月23日 06:47に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ブレア(1月22日の日誌)」です。

次のブログ記事は「和歌」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。