不安との付き合い方

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 「不安の正体を知る」のまとめをします。
 心配性の人は、不安が危険で予測のつかない世界から自分を守ってくれ、先々の備えをさせ、安全な状態でいさせてくれていると信じています。自分は、不安に突き動かされて問題を解決し、すべてを自分の思い通りにするための情報を集めているのだと考えています。不安を感じるのは、自分が物事を真剣に受け止めているからであり、責任感が強い証拠だと考えています。自分は後悔したり、ミスをしたり、悪循環に陥ったりしない人間だと理解しています。ゆえに、自分のやっていることが一番正しいと考えます。常に自分の感情に気を配り物事を理論的に考えるようにし、わずらわしい自分の感情は後回しにするよう心がけています。

 でも、それで本当にいいと思いますか?

 集めた情報は間違っているかもしれないし、焦点がずれているかもしれません。自分のパラダイムが絶対だと思い込んでいるので、焦点は必ずずれています。そして、自分が確認するまでは、全部危険だと思い込んでいます。それどころか、心配なあまり、調べようともしない場合もあります。やる気を出すどころか、身動きが取れなくなり、重要事項を先延ばしにすることもあります。

 むしろ「不安」は解決策だという考え方にこそ、問題があるのかもしれません。不安は、周囲の状況をはっきりさせるどころか、ますますあいまいにしているだけです。また、感情を抑えるどころか、かえって自分の感情を怖がるようになり、惑わせています。不安は問題を解決するどころか、さらなる問題を生んでいます。

 心配性の人は、もう何年もの間、自分の不安と戦ってきました。さまざまなアドバイスに従ってきましたが、どれもあまり役に立っていません。

 では、次回から、「不安に対する最悪の対応」に入っていきます。

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このページは、宝徳 健が2012年2月18日 07:19に書いたブログ記事です。

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