不安との付き合い方

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 ある心配性の人とセラピストの会話を紹介します。
心「心配しないようにするには、どうすればいいのですか?」
セ「(にっこり微笑み、自信たっぷりに)心の中に不安がわいてくるたびに『ストップ』と自分に言い聞かせるのです。さあ、このゴムバンドを腕につけて、何か不安になるたびに、このゴムバンドをパチンとはじいて『ストップ』というのです」

 相談者は、かすかな希望を抱いて家に帰り、ゴムバンドをはじくようになります。そして、一週間ずっとゴムバンドをはじきます。多少気が紛れますが、すぐに不安がよみがえってきます。再びセラピストのところに行き、言います。

心「先生、最初のうちは効果があったのです。痛みが気を紛らわせてくれました。でも、前よりもっと不安なのです」
セ「とにかく自分に『ストップ』と言い聞かせなきゃだめです!」

 世の中に何百万人もいる心配性の人には、このような助言はまったく役に立ちません。でも、心配性なので、こういう人の言うことを聞いてしまうのですね。そして、さらに落ち込みます。自分が理解されていない気がするうえに、これは絶望的な状況に違いないと思えてきます。この問題がある不安を取り除く方法のために、事態が悪化することになります。まるで、アル中の人が、酒を飲みながら病気を治そうとするようなものです。

 不安を抱える人が、それらを和らげるために、こうした自滅的な行動をとり続けるのは、どれも最初、ほんの少しだけ効果があるからです。そして「これは役に立ちそうだ。数分どころか風時間気持ちが楽になるかもしれない」と考えます。

 さて、心配性の人が自分の不安を解消するために、よくやる十二の失敗を次回から見ていきましょう。

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このページは、宝徳 健が2012年2月21日 12:33に書いたブログ記事です。

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