不安との付き合い方

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 このシリーズは右のカテゴリー「心理学」に格納されています。

 今、このシリーズは今、何をやっているか。わからなくなっている人もいるでしょうね(笑)。

 最初は、ずっと心配性の人の特徴を見てきました。でも、心配性だからといって、何もかも不安なのではありません。ということで、自分の不安の特徴を知ろうという試みを解説しています。自分の不安の特徴を知るために、いろいろな質問をしました。この自分の不安の特徴を知るためには、5つのストーリーがあります。

①不安になり過ぎていないか(これをPSWQという質問で明らかにしました)
②自分の人生のどの分野に不安を感じるか(これをWDQという質問で明らかにしました)
③自分の抱えている不安をどう思うか(これをメタ認知質問表(MCQ)という質問で明らかにしました)

 今、この③をやっています。③の次は、

④不確実な状態を許容することができるか
⑤自分の性格と不安との関連は

 という項目にいって、5つの質問で、自分の不安の正体を明らかにしてから、論理療法という心理学で、自分がこだわりすぎている「イラショナル・ビリーフ(非合理的信念)」を解き放とうというのが、このシリーズの目的です。だから、面倒くさいと言わずに、付き合ってね。

 心配性の人は、自分の意にそぐわないことが自分の目の前に現れると「これはもうだめ」「もうこれは二度としない」と強く決心し、また新たな「イラショナル・ビリーフ」を作り上げ、そして、また苦しみます。

 さて、メタ認知質問表に答えた、ある男性の例を紹介します。

 この男性は、この一年、会社の業績が低迷していたこともあり、自分の財務状態に不安を感じています。その不安を抑えることができず、仕事にも集中できないという本末転倒な行動に陥っています。また、自分には会社や家族を守る責任があるとも思っています。この人のメタ認知質問表の回答は「不安は制御不能で危険」「不安を認識する能力」の点数が圧倒的に高く、総じて不安に否定的な考えを持っていることがわかりました。この男性は、全般性不安障害とうつ病にかかっていて、不安のせいで自分を無能だと思っています。

 もうひとり。ある女性は、離婚したら自活できるかどうかを心配しています。離婚する可能性が低いにもかかわらず、彼女の一番の悩みは、自活するための準備をしていないことでした。不安になっていれば解決策が見つかると信じている彼女のメタ認知質問表の回答は、「不安に関する前向きな考え」が圧倒的に高くなっていました。彼女は自分が不安が制御不能だとも危険だとも考えておらず、責任に関してもそれほど不安を感じていませんでした。

 あなたはいかがでしたか? では、次回は新しい質問に移ります。

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このページは、宝徳 健が2012年4月 2日 01:14に書いたブログ記事です。

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