万葉の大和路

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 中西進先生のご著書に「中西進と歩く 万葉の大和路」という本があります。
 この本を読んでいると、この本片手に旅に出たくなります。「あ~、ここで万葉時代の人々は歌を詠んだんだなあ~」と思いながら。

 とても素敵な本です。中西先生は、いつも、日本の文化を素敵に紹介してくださいます。

 息子が小さいときや、甥姪が小さいとき、よく法隆寺に行きました。ちょっと格が違うなと思うお寺です。なんというか、観た瞬間に、「あっ」と叫びたくなるような。

 法隆寺がある斑鳩の里を読んだ万葉集の歌は一首しかないそうです。

斑鳩の 因可(よるか)の池の 宜しくも 君を言わねば 思ひそわがする

 万葉人は、わが恋が実るかどうか、人のうわさを気にしたそうです。この歌も、因可の池という地名にかけて「人がよく言わない」と心配しています。民の歌です。欧米では、詩は貴族だけのものです。庶民までが和歌を詠むこの日本の素晴らしさ。現代人は、和歌が詠めません。せっかくの文化を壊してしまったのですね。

夏の日にも 静寂のまま たたずむは 太子の想ひ 昔も今も

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このページは、宝徳 健が2012年6月 5日 04:22に書いたブログ記事です。

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