信託契約の終了(民事信託)

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 Aさんのお父さんは、財産を信託する規定を遺言によって定めていました。お父さんの死亡によって、お父さんの財産は、Aさんが受託者となり、お母さんが受益者となりました。お母さんはしっかりしていて財産の管理は可能です。

 ところが、Aさんは、海外に居住することになり、財産の管理をすることができなくなりました。信託契約を終了させて、お母さんに財産を戻そうと考えています。

 信託契約を終了させることはできるのでしょうか?
 信託の終了は、終了についての規定があれば、その規定に従います。なければ、委託者と受益者の合意で終了させます。

 今回場合、規定がないとします。かつ、委託者であるお父さんが亡くなっています。遺言による信託の場合は、委託者の地位は相続されません。ですから、この場合、信託を終了させるのは困難になります。


 ですから、しっかりと終了に対する規定を定めておく必要があります。

「信託の終了は受託者が行うことができる」などです。信託契約を作成するときにはいろいろなケースを想定してください。

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このページは、宝徳 健が2012年7月24日 07:52に書いたブログ記事です。

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