興福寺 その5

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 前回、無著と世親のことを書きました。
 無著と世親の立像は興福寺の北円堂にあります。北円堂も何度か焼けて、今あるのは鎌倉時代に再建されたお堂です。仏像は運慶とその一門の手によるもので、無著、世親の像を運慶工房の最高傑作とする専門家が多く、日本を代表する木彫造形に数えられています。もう一度紹介します。



 無著は厳しい修行と深い思索を重ねて悟りに達した僧侶だとされ、慈しみをたたえた目元など表情全体に高い精神性を宿した、穏やかな風韻があります。

 世親は悟りに後一息だが、相当な修行を積み重ねた僧です。高みを望むような目や引き締まった口元に求道者の激しさをうかがえます。

 素晴らしい、素晴らしい。他国で始まった仏教が日本において開花しています。これが日本の底地からです。日本の仏教美術は最高です。ミケランジェロの彫刻よりも日本の仏像は美しい。

運慶の 命吹き込む 仕事みて 人の命は 死なずに残る

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このページは、宝徳 健が2013年1月19日 09:27に書いたブログ記事です。

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