メディアや官僚や政治家に騙されない経済学

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 円高は悪いことなのでしょうか? 
 為替市場の規模は、一日約400兆円です。

 世界最大の金融市場です。

 例えば、前回の民主党が行った為替介入は5日間9兆円でした。一日約2兆円程度です。400兆円の市場規模に2兆円を投入しても、焼け石に水です。砂漠に水を撒くようなものです。

 なのに、円高になると、メディアや官僚や政治家や経団連が、為替介入しろと騒ぎます。

 結果として、いま日本は、為替介入による借金が117兆円になっています。国家予算規模の約1.4倍です。「国の借金、国の借金」とうその事実で騒いで消費税を上げさせようとするくせに(誤解しないでください。私は消費税論者です。でも、デフレ下の増税は絶対にダメです)、為替介入の無駄遣いには、誰も一言も触れません、

 大手企業に輸出型の企業が多いこともその原因のひとつです。輸出型企業は海外での売上は収益として米ドルで受け取りますから、その米ドルを日本円に戻そうとした時に、円が安い方がいいのは当然です。

 また、アメリカは困ったら日本にお金をせびります。アメリカに儲けさせようとすると(これは後日詳しく)、円高は悪であるというコンセンサスが日本国内にできた方が、政府による米ドル購入の建前ができ、為替介入がしやすくなります。政府、財務省、輸出型大手企業、そして、アメリカの利害が一致した結果が「円高悪玉論」です。

 これを振りかざして、メディアと官僚と政治家は、私たちが一生懸命稼いだ、日本の国富を117兆円も使ってしまいました。

 私たちの資産を使って、財政赤字、経常赤字で苦しむアメリカにお金を渡しているのです。

 どうよこれ?

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このページは、宝徳 健が2013年1月 8日 03:05に書いたブログ記事です。

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