再 未来日本昔話

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 2009年12月25日掲載分です。
 「庄内パラディーゾ アル・ケッチャーノと美味なる男たち 文芸春秋 一志 治夫著」を読みました。頭 を殴られた感じです。素晴らしい本です。ただのイタリアレストランの話ではありません。今後の日本の進むべき道が示唆されている本です。中小零細企業の物作りにも当てはまります。将来的な私たち中小零細企業コンサルタントの仕事のスタンスにもなります。日本が、このグローバル化というよりも、世界がどんどんと縮小化してくなかで、どのような立場をとっていけば、欧米のグローバル企業と伍していけるかということのヒントにあふれています。一般的なグローバル スタンダードは日本には不要なのではないか。

 来年は円高が進むでしょう。当たらないことを願いますが、1ドル=50円ぐらいにはなるのではないでしょうか。そうすると、大企業は本社や工場を海外に移さざるをえません。今のまま、構造改革が遅れると日本の経済は大変なことになります。

  だとしたら・・・。この本を読んでそんなイメージがバンバン湧いてきました。こんなことをたった数人の男達がやっているなんて。自分自身がとても恥ずかし くなりました。私自身が来年は発想を大幅に変えてクライアントに接します。「国を支えて、国を頼らず」「一身独立して、一国独立す」。私が大好きな福沢諭 吉の言葉です。でも、私の場合は言葉が大好きなだけで、何も実行できていません。この男達は実行しています。くやしい。くやしい。まだまだできることはあ る。

 さて、鳩山首相の政治献金・・・・。もうどうでもいいです。責任はとりなさい。でも、こんなくだらない男のために、日本の経済や安全保障がおかしくなっては困ります。今大切なことは、安全保障の機軸をしっかりとすること、そして、このままでは大不況になってしまいます。そうならないための、「機能的で予見可能性がある」予算の確立です。国民はしっかりとこのふたつを見つめましょう。

 さて、時は2100年。日本の国はつぶれています。おばあちゃんとまさる君(10歳)の会話です。左翼がいかに危険か。

「おばあちゃんが、いつも言っている、素晴らしい安倍内閣は何故つぶれたの? 安倍内閣がつぶれなかったら、日本もつぶれなかった可能性が高いんでしょ?」
「そ うだよ。安倍内閣は『戦後レジームからの脱却』をテーマとしていたの。つまり、敗戦国のマゾ的精神を断ち切ろう、国家の在り方をみんなで考えよう。安全保障をしっかりしよう。国家観をベースにした教育を創ろう。憲法改正の議論をしよう。つまり、自主憲法を創ろうなどという本当の保守政治を打ちたてようとしたの」

「それまでの自民党は保守政治ではなかったの?」
「戦後すぐのときはそうだったのよ。自民党の綱領には、憲法改正、再軍備はちゃんと記述されているからね。まさる、話は変わるけど、驚くことに、政党の憲法ともいえる綱領を、民主党は持っていなかったんだよ」
「えっ?! なぜ?!」
「左翼がいるから、意見がまとまらないの」
「それだけ?」
「そうなの。そんな危険な党を国民は政権政党として選んだの。話を戻すね。自民党が戦後長く政権政党で有り続けたので、有識者もみんな、日本の社会は「保守」 だと思っていたの。でも、平成五年に非自民連立政権の細川政権ができたの。その後、自民党は政権に復帰するために、社会党と組むことまでしたの」

「社会党って?」
「これまたひどい政権でね。非武装中立なんていうおよそ非実現的な事を言う政党だったの。そんな党と組んだおかげで、保守の理念も何もなくなってしまったの よ。結局自民党は、保守の理念を求めるよりも、戦後体制の利害調整の中で、与党であ有り続け、利権を掌握したいとしか考えてなかったの」
「じゃあ、日本に保守政党ってなかったんだね?」
「自民党の一部の人間を除いてね。また今度詳しく話すけど、アメリカとソ連の冷戦がソ連崩壊によって、西側諸国が勝利したの。みんな、保守の勝利と思ったのね。左翼は社会主義・共産主義だから。でもね、左翼は、その保守派の油断をついて、マルクス主義という基本主義から、「人権擁護」「環境保護」「男女平等」「誤った歴史認識」へと戦略を転換したの。そして、与野党やマスコミやいろいそな組織に入り込んで巧妙に地盤をつくったのね。それに、さっき言った、 自民党政権の理念的後退もあって、それがますますひどくなったの」

「左翼ってすごいね。というか怖いね」
「そうだよ。どうどうと主張することをせずに、裏に入り込んでネチネチやる。そして、権力を握ったら、言論統制をして、反論の余地なき公開裁判をやるのが左翼だよ。そこに真の人権や平等なんて無いのさ」

「今、ここはアメリカの統治だからいいけど。中国とソ連に統治されている昔の日本は、悲惨らしいからね」

「そ うだよ。そして、安倍政権がそれを修正して、自民党を利権政党から理念政党に変えようとしたの。それをベースに日本を再生しようとしたの。そうしたら、野党だけでなく、与党も自分の利権をあらされる人がいたから、お騒ぎ。加藤紘一なんか、自民党のクセに、参議院選挙の時に、安倍政権の悪口を言っていたのよ。官僚も自分たちの利権があらされるから政権の足を引っぱる。当然、野党やマスコミに広く根を張った左翼が、ここぞとばかりに、裏の力を発揮したの。ま さに、それは安倍政権への「いじめ」そのものだったわ」

「国民は?」
「まあ、不勉強で、マスコミに騙されてね。あんな素晴らしい理念をもった政権をあっさり葬り去ったの。それと、戦後の誤った教育で、おねだり国民になっていたからね。左翼の言葉が耳に心地よかったのさ」
「おばあちゃん、保守って大切なんだね」
「そうだよ。いろいろな意見はあっていいの。でもね、国家がなくなった国民がどんなにみじめなことかを忘れてはいけないの。その国には、その国の成り立ちがあるの。これを『国体』というの。その国体とともに、どういう特色ある国を創って行くか。国家が国民に何かをやってくれるのではなくて、国民が国をどう支えるかなの。これを保守というの。そして、そういう、しっかりとした理念に基づいた国同士が、お互いを尊重しあって、立場を明確にするのが外交なの」

「わかった、おばあちゃん。だからこそ、国民一人ひとりがしっかりと勉強しなければならないんだね。『国を支えて、国を頼らず』『一身独立して、一国独立す』だね。僕、まず、福沢諭吉の『学問のすすめ』を読んでみるね」
「まさる、おばあちゃんは今、感動しているよ。長生きしてよかった。もっと長生きしてあなたの成長する姿が見たいわ。最近、よく眠れるの。まさるのおかげよ。 ありがとう。あっ、そうだ、今日は、トップスのチョコレートケーキを用意しておいたから、持ってかえって、家でみんなで食べなさい」
「わーい。ありがとう」

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このページは、宝徳 健が2013年4月21日 10:19に書いたブログ記事です。

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