源氏物語を読むコツ　薫

　そうこうしているうちに、柏木という男と女三宮は通じてしまいました。そして生まれた子が　薫です。薫は光源氏の子として育てられます。

　ある日、光源氏の異母弟八の宮の家を薫は訪ねます。そこで、大君、中の君の二人の姉妹に出逢いました。

　さて、宮中二大美男子と言われたのが、薫と、皇位継承権を持つ匂宮です。薫は匂宮にこの姉妹の事を告げました（前回はここまで）。

　匂宮は観音参りのついでをよそおって宇治で川遊びをし、姉妹に文をおくります。この文に返事をしたのは妹の中の君です。
　
　八の宮は自分の死を予感し、薫に娘たちを託します。そして山寺にこもって修行中に亡くなってしまいます。薫は、悲しみに沈む姉妹たちをなぐさめ、法事の手配をします。これがまたコマめなんですね～。光源氏は女性です。女性が理想とする男性はやはりこまめなのでしょうね。

　私はダメです。女性にこまめにすることができないので、昔からモテたためしがありません。今更いいですが（涙）。

　八の宮は薫に娘たちを託したので、薫は大君にさりげなく恋心を訴えます。でも、それでいて八の宮は「軽はずみなことをするな」とも言い置いていたので、大君はとてもそんなことは考えられません。

　大君の気持ちとしては、薫と中の君が結婚して、自分はその世話をしたい、と思っています。
　でも、薫は「匂宮が中の君に執心なので」と訴え、そちらの仲を取り持とうとします。このすれ違いが悲劇のもとです。この悲劇とは・・・。つづく。