順境と逆境

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 佐藤一斎先生の「言志四録」からです。

「人の一生には、順境有り、逆境有り。消長の數、怪むべき者無し。余又自ら檢にするに、順中の逆有り、逆中の順有り。宜しく其の逆に処して、敢えて易心(いしん)を生ぜず。其の順に居りて、敢えて惰心を作(な)さざるべし。惟(た)だ一の敬の字、以て逆順を貫けば可なり」

「人の一生には順境もあれば、逆境もある。これ「栄枯盛衰の習ひ」と云ふやうに、當(当)り前のことである。私が自ら調べたところによると、順境の中にも逆境があり、逆境の中にも順境がある。だから逆境にあるからといつてやけくそになつたり、順境にいるからといつて怠け心を起こしてはいけない。唯だ「敬」の一字を守り抜いて、順境も逆境も貫いていけばよいのである」

 愛は動物にもあります。敬は動物にはありません。だから愛だけあつて敬がないのは人ではなく動物です。

 敬とは、「目標」「志」を持つことです。そうすると今の自分が未熟であることが心から理解できます。今の自分が恥づかしくなります。従って敬と恥は同義語です。

 敗戰前の我が國の教育には「志」がありました。敗戰後の教育にはこれがありません。つまり、動物教育です。仰げば尊しさへ歌わなせまいとするのですから・・・。だから、信じられないような事件がたくさん起きます。かつて我が國は美しかつた。

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このページは、宝徳 健が2014年4月 8日 08:56に書いたブログ記事です。

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