紅花榮

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 今日から七十二候 二十三候 小満 次候 「紅花榮」です。「べにばなさかふ」と讀みます。紅花が盛んに咲く頃です。

 かつて、TVで紅花油のCMをやつてゐましたが、最近見なくなりましたね(といふか、私がTVを観なくなつてゐるので、まだやつてゐるのかも)。

 さて、この紅花。別名は「末摘花(すえつむはな)」です。お気づきになりませんか?さうです。源氏物語の光源氏の彼女のひとりです。でも、くわいさうに、源氏物語で最も美しくない女性として描かれています。

なつかしき 色ともなしに 何にこの すゑつむ花を 袖にふれけむ(光源氏)
(心を惹かれたわけでもないのに、何でこんな女の袖にふれてしまつたんだ)

 末摘花と一夜を共にした光源氏ですが、末摘花の容貌や教養の無さにがつくりきています。悪い男です(笑)。

 おつと、紅花の話だつた。
 紅花は、染色の材料や食用油として利用されます。

 我が國には、四世紀から六世紀に、支那の呉から傳來したと云はれています。呉から傳來した藍(染料)と云ふ意味から「呉(くれ)の藍」と呼ばれてゐました。

 紅花の花は黄色です。


 何度も水にさらして乾燥を繰り返すうちに、紅色となります。山形県の県花です。

 化学合成による染色が可能になつたことから、衰退しました。紅花の種を絞つて取れる紅花油はサフラワー油として、食用油やマーガリンの原料になつてゐます。

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このページは、宝徳 健が2014年5月26日 03:53に書いたブログ記事です。

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