百人一首 七十五

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契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめり

 藤原基俊の歌です。うらみつらみの歌です。

「させも草(よもぎ)の露のやうなお約束を頼みにしてきたのに、あぁ、今年の秋もむなしく過ぎていくやうです」
 基俊は、出世街道に一番近い藤原北家の出身ですが、あまり出世しませんでした。その分息子に期待しました。

 この歌は、息子を維摩會(ゆいまえ)の講師にしてもらえるよう、藤原氏の長である忠道に頼んだのに、今年も選ばれなかったことを恨んで詠まれてゐます。

 維摩會とは、奈良の興福寺で行われる大法會のことです。僧侶たちが集まつて仏法を説いたり供養を行つたりする行事です。維摩會は仏教界で三本の指に入る重要な法會で、ここで講師をとつめることは大変な名誉であり、僧侶として出世することでした。

 残念でしたね。

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このページは、宝徳 健が2014年7月 7日 05:49に書いたブログ記事です。

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