凛として 二十一

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 私たちは、英國をイングランドと習ひました。これが間違ひであることは、先日のスコットランド獨立騒動でお分かりだと思ひます。イングランドとは、ユナイテッド・キングダムの一つでしかありません。

 そしてスコットランドもその一つです。

 イギリスも野蛮な歐州のひとつでしかないのですが、なんでせうか、あの他の歐州とは違つた魅力は。一つにはインテリジェンス力ですね。我が國は外交で國益を確保しやうとすれば、ユナイテッド・キングダムを抜きにはなしえません。また、GDPでは我が國の半分程度の國が世界で影響力を持っている姿には頭が下がります。もっとも核を保有してゐますが・・・。

 さて、つづきです。
 政孝とリタは、今も町の中心で営業中のホワイト・ハートホテルに滞在した。リタにとって新婚生活は、ゆっくりと読書をしながら正孝を待つ、穏やかで幸せな日々だった。そこに、リタの母が、妹の説得で結婚に賛成してくれたといううれしい知らせが届く。

 一方で、政孝の広島の実家では、外国人との結婚に大反対だった。キャンベルタウンでの研修が終わるころ二人の結婚を思いとどまらせようと、摂津酒造の阿部社長が英国を訪れる。が、すでに二人は結婚していた。当時、日本まで手紙が届くのに二ヶ月近くかかっていた。

「優しい人だし、なかなか美人だね。日本に連れて帰るように」

 阿倍の言葉にリタは飛び上がるほど喜んだ。

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このページは、宝徳 健が2014年10月17日 02:19に書いたブログ記事です。

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