自分と向き合う

| コメント(0) | トラックバック(0)
   コンサルティングで収益改善の支援をしていると、必ずと言っていいくらい、人間の意志の強弱に出会います。研修などで、どんなにそのことを説いても、解決 する問題ではありません。「上司が意見に耳を貸さない」「部下が言うことをきかない」「あいつが気に食わない」「あの競争相手があんなことをするから売れ ないんだ」などなど。この発言をしている会社は絶対に収益改善できませんし、また、成長はしません。人とばかり向き合っているからです。自分の反省もこめ て以下を書きます。
  

昔の日本人はなぜ強かったのでしょうか? 明治維新という、世界史でもっとも驚くべき事実を実現できたのでしょうか? 困難を乗り切ることができた のでしょうか?

 自分と向き合う力があったからだと考えます。また、貧しい国だったので、生きていくうえで、いろいろな理不尽が生じ、それをなんとか乗り切る体験 をたくさんして、自らを鍛えてきたからだと思います。

 もし今、日本が過去のような経済的に豊かではない時代に逆戻りしたら同でしょう。瞬時に三流国に転落するでしょう。

 自分と向き合う力、それは、古典をよく読んでいたこともひとつの理由ではないでしょうか。先人の考え方に触れ、自分が困難な状況に陥ったときに、 それを思い出し対応していく。その行為ができるように、常に、考え方を自らにしみこませていく。

 第二次世界大戦が終了して、マッカーサーが来日するときに、「明治時代には、日本には素晴らしい考え方をした将軍が何人もいたのに、なぜ今はいな いのか」と吉田茂に聞きます。吉田茂は「それは、古典を読まなくなったからだ」と答えます。

 どんなに科学技術が発達しても、数千年前から人間はなにも変わっていません。むしろ、日本など、豊かになった分だけ、人間が退化していっていま す。先人の考え方を学ぶことで、自らを鍛えることは、今こそ大切なのではないでしょうか。

 コンサル先で、最近「言葉の試験」をはじめています。先人の言葉をわかりやすく表現しなおし、それを、しみこませるように、何度も何度も、短い時 間で書いてもらっています。人間が強くなれば絶対に収益は改善する。いい仕事をすればいい人生が送れる。いい人生を送っている人間は必ずいい収益をあげ る。時間はかかりますが、私の絶対的なコンサルティングスタンスです。

 最後に、聖書の言葉と禅の言葉を紹介しておきます。

「心貧しい者は幸せである」
「学道の人、すべからく貧たるべし」

あ~あ、もっと勉強しないとな~。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/1032

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2006年10月 7日 14:02に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ギャルメルの素晴らしさ」です。

次のブログ記事は「どの本よりもわかりやすいギリシャ神話」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。