社長の本物眼

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  月間致知という日本で最も素晴らしい月刊誌があります。どの記事も素晴らしいのですが、コンサルタントとして私が、最も参考となるのが、矢部 廣重さんの表題の記事です。
 今回は、部下指導の根本を見抜くというタイトルで、社長の聞き方の修行というものが載っていましたので紹介しておきます。(要約です)。難しいけど、やってみるしかない。
  上司に対する部下の要望第一位は「もっと話を聞いて欲しい」だそうです。
 その時の聞き方として。
①聞き方の修行
1)巨耳細耳(きょじさいこう)
 意識の上で耳を大きくすることです。口はいまの大きさのまま、等身大の耳にします。これを「巨耳細口」といい、この修行をすると、部下の言葉をたっぷり きいてあげられるようになります。誠心誠意聞いて人物を受け入れてあげる。「耳で聞く」から「体で聴く」「心で聴く」。大きな耳で受け止めることで、"対 話"から"体話"へと聴き方の意識が変わってきます。

2)多耳少口(たじしょうこう)
 全細胞を耳にすることです。六十兆の細胞で聞くという至誠、これが「多耳少口」の修行です。六十兆の細胞で聞こうとすると、いままでに聞こえなかった音 がキャッチできます。部下の言葉に込められた思い、見えない努力の過程が聞こえてきます。つまり、単に言葉を聞くだけなく、相手の心を聞くのです。これは 人の心にあるものを引き出すことにつながります。これまでのように部下を言い負かすのではなく、聴き負かすのです。

②聞き方名人への道
 さらに、次のような意識で聞く修行を続けていきます。
 自分の耳は、外耳、中耳、内耳から成り立っています。この耳を上手に活用しなければ宝の持ち腐れです。
●80%は聞くことに徹する→外耳
●10%は相手が話したいことを質問する→中耳
●10%見えない努力を誉めること→内耳

 聞くではなく聴くという字は、十四の心で耳を傾けると書きます。また、聖と徳から成り立っているともいいます。そこで、聖を左の耳として「福の耳」と名づけ、徳は右の耳として「魅の耳」と呼びます。
1)聖耳(せいじ)(左)・・・福の耳
 人の話を一心に聞く耳です。全身で聞く耳は身身ともいえます。まさに巨耳細口、多耳少口、相手の話したいことを聞き出す努力です。聞き上手は教えてもら うことであり、自分の知見を広め、人間関係をよくする極意です。誰でも時分のことを本気で聞いてくれる人には好意を持つようになります。つまり、人の話を 聞いてあげることは功徳なのです。聞いて喜び、聞かれて喜ぶ方程式の会得が大事です。聞き方名人の幹部に部下はどんどん魅了されていきます。人に愛情を施 す耳が聖人の耳であり、福の耳なのです。

2)徳耳(とくじ)(右)・・・魅の耳
 自分の魅力を磨く耳です。この修行は、黒田長政のように常に換言を聞く環境をつくることです。それが会社をよくする秘訣であり、部下がイキイキ働ける絶 対条件です。換言は受身ではなく積極的に引き出す姿勢が大事。換言こそが人間を磨く最高の修行と言えます。あの西郷隆盛は、数々のつらい人生体験の中から 人間関係学を会得し、人を相手にせず天を相手にするという世界観に到達しました。それは、人徳の耳であり、魅の耳なのです。

 幹部は給料の60%は聞き賃であることを自覚し、聞き方名人の修行に取り組みましょう。そうした努力を重ねていくことこそが真の幹部道であり、人育てへの道となるのです。


 だそうです。JFケネディも聞き上手だったと聞きます。そういえば、宇佐美の親父もそうでした。ひとの話をずーっと聞いていましたし、相手に考えさせる前に決断は出さない人でした。こういう人になりたいな。

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このページは、宝徳 健が2007年1月 4日 08:06に書いたブログ記事です。

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