どの本よりわかりやすいギリシャ神話

| コメント(0) | トラックバック(0)
  さあ、あと二回で、最終回です。ギリシャ神話は、私なんか素人がこんなお遊びで書けるような作品ではありません。膨大な量です。でも、親しみやすいように やってみました。これからも、こんなシリーズを書きますので、親しんだら、是非、本を読んでみてください。お話しとしては最終回ですが、神々の紹介なんか を時間があるときに書きますね。
 次は、どのシリーズにしようかなぁ。古事記の人代(ひとよ)にしようかなぁ。千夜一夜物語も書いてみたい。
 さて、最終回は「オデュッセウス物語」です。
  ギリシャ神話の中で最も名高い英雄のひとりです。トロイア戦争のギリシャ軍の中では、武のアキレウス、知のオデュッセウスで知られています。

 このギリシャ神話で一番最初に取り上げたのが、トロイア戦争です。トロイア戦争は十年間も続きました。ギリシャ軍は包囲網を続けても勝ち目はあり ません。なんとかしてトロイアの城壁に軍勢を忍び込ませる必要があります。そこで考えられたのが、有名なトロイの木馬作戦です。大きな木馬をつくり、その 中にギリシャの精鋭五十人を隠し、船は故国に向かって引き上げたふりをする。トロイア人は、戦利品としてこの木馬を場内に運び込むだろうというものです。

 案の定そのようになり、木馬は運び込まれました。そして、トロイア人が勝利の美酒を味わっているときに、木馬から兵士が出てきて、沖に出ていた兵ももどってきて、トロイア人は皆殺しということ。

 この作戦を考えたのはオデュッセウス。本人ももちろん作戦に参加しています。

 さあ、戦争が終わり、故国に向かって船を走らせます。ところがなかなかたどり着くことができません。
嵐に愛、あちらこちらを徘徊し、見知らぬ島に上陸しました。ここは、一眼の巨人、ポリュペモスの島です。オデュッセウスは十二人の部下と一緒にこの巨人に捕らえられてしまいます。それどころか、一日に二人ずつ食べられてしまいます。

 オデュッセウスの持っている酒で酔った巨人は、「お前は、なんという名前だ」とオデュッセウスに聞きました。オデュッセウスは、「オレの名前は、「誰でもない」だ」と答えます。 「ほ~、面白いやつだ。食うのは一番最後にしてやろう」
 そう言って、ポリュペモスは泥酔して眠ってしまいました。その間に、オデュッセウスは、木に火をつけて、ポリュペモスの眼を焼いてしまって盲目にしてし まいました。ポリュペモスは、大声で仲間に助けを求めました。 仲間が言いました「どうした、誰がやった?」 ポリュペモスは「誰でもない、だ」と答えま す。仲間は、「なんだ、誰でもないのか」としらけて帰ってしまいます。

 そのすきに乗じて、オデュッセウスたちは、船で逃げます。逃げるときに、言わなきゃいいのに、「おい。ポリュペモス、お前の眼をつぶしたのは、「誰でもない」じゃなくて、そのなも高き、オデュッセウス様だ」と名乗ってしまったのです。

 実は、ポリュペモスは、海神ポセイドンの子供だったのです。「おどーぢゃーん、ぐやじーよー、このかたきとってよー。オデュッセウスを国に帰れな いようにしてくれよー。それができなかったら、長い航海の上で、仲間のすべてを失い、惨めな姿で故郷に帰るようにしむけてよー」

 海神ポセイドンは、二つ目の願いを聞き入れます。

 これからのち、オデュッセウスは風神アイオロスの住む島に停泊して、意気投合して風の袋をおみやげにもらいまshちあ。
アイオロス「南に進むときは、この袋じゃ、西に向かうときはこっちの袋じゃ」

 これさえあれば、たちまちに故郷のイタケ島に帰られます。予定通り、イタケ島に近づきました。そのとき、部下の一人が、オデュッセウスの足元の袋 をみつけ、「金貨かな?」と思って、袋の口を開いたからたまりません。たちまち逆風が起こり、船はまたはるか他国まで飛ばされてしまいました。

 それから、人食島に流されて、上陸した部下を全員失い、なおも、数人の同僚と航海を続け、いくつかの冒険を経たのち、セイレンの住む島の近くを通 過しました。セイレンは、上半身は女、下半身は鳥の形をした怪物です。すばらしい声で歌を歌い、それに引き込まれて島に上陸した人間は、みんなセイレンの 餌食となります。

 オデュッセウスは、知ってはいても歌を聞いてみたい。仲間は、みんな耳に蝋をつめて歌声を聞かないようにしたのですが、オデュッセウスは聞いてしまいます。オデュッセウスはかろうじてマストにからだを縛り付けて難をのがれます。

 さらに何度かの災難で、仲間も全部失い、一人、美麗のニンフ、カリュプソの住む島に到着しました。ここで、彼女との恋に落ち、数年を過ごします。 彼女は、愛情こまやかでやさしい女性でした。彼女から結婚を迫られたオデュッセウスは、心が揺らぎますが、故郷の家族のことを考えて断ります。

 一方、オリンポスの神々は、もう、そろそろ、オデュッセウスを帰してやれ、ということになります。ゼウスも同意します。

 ヘルメスがカリュプソのところに使者として赴き、それ告げます。カリュプソは、ものすごく悲しみますが、ゼウスの意見には逆らえず、泣きながら恋人の帰り支度を整えます。

 でもでも、ポセイドンは、オデュッセウスをまだ、許していません。

 帰りの航海で、また、大風に襲われます。でも、また、ここでも、ニンフのレウコテアがオデュッセウスを助けます。もてますね。
 次に行った、ある国では、王女に見初められ、婿に請われますが、これも断ります。

 そんなこんなで、オデュッセウスは、イタケ島にやっとたどりつきます。もう、乞食のようにぼろぼろです。かつての下男の豚飼いの男のとこりに行き ます。島に着く前に、神から「故郷へ足を踏み入れても、簡単に名乗っては危険がふりかかる」という啓示を受けていました。この下男にも名前を明かしません でした。そこに、神の導きで、息子のテレマコスがやってきて、二十年ぶりの再会をします。「母さんのところに一度、帰りなさ、でも、父さんが生きて帰って きたことを母さんに言ってはいけないよ」

 さてさて、次回は最終回。このあとがとても面白い。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/1790

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2007年2月19日 06:05に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「今日の予想(2月18日の日誌)」です。

次のブログ記事は「まっすぐに(2月19日の日誌)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。