経営者必見!六韜三略:虎韜

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   今日から虎韜です。六韜は、文韜:戦いを始めるに当たってどんな準備が必要か、武韜:政治戦略、竜韜:作戦指揮や兵力配置、虎韜:平野部で戦う際の 戦略戦術や武器の使用法、豹韜:森林や山岳など、地形に応じた戦い方、犬韜:兵士の教練や編成、各兵種の共同作戦など  となっています。
 虎韜のテーマは「万端の手はずを整えて、敵の領内へ進攻する。作戦行動はあくまでも慎重にし、不足の事態を招かないようにする。仮に敵の大軍に包囲され て窮地に陥ったときは、敵の手薄な部分を見つけて突破を図る。おとり部隊を繰り出して、敵の攻撃を誘い、伏兵を置いて迎え撃つ策などもある。絶体絶命のピ ンチに立たされたときは、全軍に決死の覚悟を促すこと。あとは勇戦敢闘あるのみ」です。

 今日は、虎韜の中の、軍用篇です。遠征の際には、あらゆる事態を想定して、それに備えるということです。そのために戦費も膨大なものとなります。ですから、軍事行動は控えなければなりません。

 長いですが、さらっと眺めるだけで結構です。ただ、経営に於いても、いろいろな場面に銅対処していくかを細部にわたって決めることが大切なのだと思います。イメージ化ですね。
私はいつかこの六韜三略もそらんじたい。

武王(以下、武)「王者が軍を動かす場合、武器装備は攻守の器具について、その種類や数量に一定の決まりがあるのだろうか」
太公望(以下、太)「よくぞおたずねくださいました。攻守の器具にはさまざまな種類があります。それが威力を発揮する元になるのです」
武「教えてくれ」
太「一万の軍勢を率いる場合を例にとって、おおよその目安を申し上げましょう。まず、重戦車三十六台。それと強弩、矛戟(ぼうげき)を手にした戦士二十四 人が両翼を固めます。車輪の直径は八尺、車上に旗を立て鼓をそなえます。平方でこれを"震駭(しんがい)"といいますが、敵の堅陣を破り、強敵を敗るため のものです。
 大楯で多い、矛戟を装備した戦車七十二台。強弩、矛戟を手にした戦士が両翼を固めます。車輪は五尺。連弩を積んだ小型戦車が援護にあたります。これもまた敵の堅陣を破り、強敵を敗るためのものです。
 小楯の覆いをつけた軽戦車百四十六台。これは轆轤の車輪をつけたもので、連弩を積んだ小型戦車が護衛にあたります。これも堅陣を破り、強敵を敗るためのものです。

 三連発の弩を搭載した重戦車三十六台。強弩、矛戟を手にした戦士が両翼を固め、"飛鳧(ひふ)"と"電影"によって防御します。"飛鳧(ひふ)" とは、銅の矢尻に赤い柄と白い羽をつけた矢、"電影"とは、鉄の矢尻に青い柄と赤い羽根をつけた矢のことです。さらに、昼は長さ六尺幅六寸の赤い絹の旗を なびかせ、夜は同じ大きさの白い絹の旗をなびかせます。これは敵の堅陣を破り、歩兵騎兵を敗るためのものです。
 突撃用の住専者三十六台。決死の戦士を載せ、縦横に敵陣を突破して、強敵を破るためのものです。
 次は、輜車(ししゃ)、騎寇(きこう)ですが、これは別名"電車"とも呼ばれ、兵法では、"電撃"とも呼ばれています。敵の堅陣を破り、騎兵を敗るためのものです。

 敵が夜襲を仕掛けてきたときには、矛戟を搭載した軽戦車百六十台にそれぞれ三人の決死の戦士が乗り込んで迎え撃ちます。これを兵法では"霆撃(ていげき)"といいますが、これまた堅陣を破り、歩兵、騎兵を敗るためのものです。

 さらに次のようなものを用意しなければなりません。

 四角の角のついた鉄棒。重さ十二斤、柄の長さ五尺以上のもの千二百本。これは天棒とも呼ばれます。大きな斧。刃渡り八寸、重さ八斤、柄の長さ五尺 以上のもの千二百本。これは天鉞(てんえつ)とも呼ばれています。四角の頭のついた鉄槌。重さ八斤、柄の長さ五尺以上のもの千二百本。これは、天槌(てん つい)とも呼ばれています。これらはいずれも群れをなして攻め寄せてくる敵の歩兵や騎兵を打ち破るためです。また、飛鉤(ひこう:熊手)も、長さ八寸、先 の曲がった部分四寸、柄の長さ六尺以上のものを千二百本用意します。これは敵軍の中に投げ入れてひっかけるものです。

 敵の攻撃を防ぐには、剣先を結びつけた木製の矢来(やらい)、幅二丈のものを百二十組用意します。これは別名、行馬(こうば)とも呼ばれ、平坦な 地形で見方の歩兵が敵の騎兵を破るのに便利です。さらに木製の蒺藜(ひし)で、高さに尺五寸のものを百二十個用意します。これは突撃してくる敵の歩兵、騎 兵を撃退したり、進退窮まった敵を待ち伏せたり、配送する敵を遮断するのに便利です。また、軸が短くて回転の速い、矛戟を結びつけた車を百二十台用意しま す。これはかつて黄帝が「しゆう」氏を討伐したときに使ったもので、これまた敵の歩兵、騎兵を撃退したり、進退窮まった敵を待ち伏せたり、敗走する敵を遮 断するのに便利です。

 狭い道には、鉄製の蒺藜を布設します。刃先の高さ四寸、幅八寸、長さ六尺のものを二千個用意して、敵の歩兵、騎兵の襲来を撃退するのです。

 敵が闇にまぎれて侵攻し、白兵戦になりそうなときには、地面に網を張り、蒺藜も刃先がふたつ出たものと三つでたものを布設しなければなりません。このような蒺藜で刃先の間隔が二寸のものを一万二千個用意します。
 草の生い茂った広野で戦うときは、幅の広い短い矛を千二百本用意します。これを一尺五寸の高さで地に埋めておいて、敵の歩兵、騎兵を撃退したり、進退窮まった敵を待ち伏せたり、敗走する敵を遮断するのです。

 狭い道のくぼ地で戦うときには、三連の鉄の鎖を百二十組用意します。これも敵の歩兵、騎兵を撃退したり、進退きわまった敵を待ち伏せたり、敗走する敵を遮断するためのものです。

 陣屋の営門を守るには、矛戟と小楯十二組。それに連弩を搭載した小型戦車を配置します。

 全軍を守りきるためには、天羅(てんら)、虎落(こらく)など鉄の鎖につないだ矢来を張り巡らさなければなりませんが、そのためには幅一丈五尺、高さ八尺のものを百二十組、さらに虎落、剣刃を装備した幅一丈五尺、高さ八尺の車を五百十台用意します。

 堀を渡るときは、掛け橋を使いますが、これは幅一丈五尺、長さ二丈以上で、轆轤(ろくろ)を用いて字税に動かすものを八組用意し、鉄の鎖で張り渡します。

 大河を渡るときは、浮き舟を使いますが、これは幅一丈五尺、長さ二丈以上のもの八組を用意し、鉄鎖を使って張り渡します。もうひとつ、"天浮の鉄 蟷螂"といって、内部は方形、外部は円形の直径四尺以上の木材を網で結んだいかだのようなものがありますが、これを三十二組用意します。そして、このいか だを使って、浮き舟を張り渡し、それで大海を渡るのです。この仕掛けを、天潢(てんこう)、あるいは天舡(てんこう)などといいます。

 山林や平野に布陣するときは、矢来を張り巡らさなければなりませんが、そのためには、長さ二丈以上の鉄鎖を千二百本、太さ四寸、長さ四丈以上の大網を六百本、太さに寸、長さ四丈以上の中網を二百本、長さ二丈以上の細網を一万二千本用意します。

 雨が降れば、戦車を覆うものが必要になりますが、そのためには、幅四尺、長さ四丈以上の板を麻縄で結び合わせたものを、一台ごとに一枚用意し、鉄の杭を立てて張ります。

 その他、次のものを用意します。

 木を伐採する大斧、重さ八斤、柄の長さ三尺以上のもの三百本。根を掘る大鋤、刃の幅六寸、柄の長さ五尺以上のもの三百本。銅製の手斧、長さ五尺以 上のもの三百本。鷹のつめのような形をした鉄製の熊手、柄の長さ七尺以上のもの三百本。方形の鉄叉、柄の長さ七尺以上のもの三百本。方形でふたまたの鉄 叉、柄の長さ七尺以上のもの三百本。草を刈る大がま、柄の長さ七尺以上のもの三百本。大鉈、重さ八斤、柄の長さ六尺以上のもの、三百本。杭を打ち込む大 槌、重さ五斤、柄の長さ二尺以上のもの百二十本。
 武装兵一万の内訳は、強弩六千、戟と大楯二千、矛と楯二千からなりますが、そのほかに攻具や武器の修理に長けた者三百人が必要になります。以上が軍を動員するのに必要なおおよその数であります。」

武「あいわかった」

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このページは、宝徳 健が2007年6月11日 00:30に書いたブログ記事です。

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