いろはにほへと

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  今の子供もやるのでしょうか? 私たちの子供のころ、数を数えるのに、「いろはにほへと・・・」と数えたものでした。これが仏教の言葉だと知ったのは、確か小学校の高学年の頃でした。へ~っと、感動したのを覚えています。
 いろはにほへとは、「いろはにほへと・・・」という出だしで、「今様」という形式(七五を四回繰り返す)になっています。そして、その上で、全ての仮名 を1回ずつ使うという制約のもとで、これだけの意味のある歌が作られたことは、奇跡と呼んでも過言ではないでしょう。すごい詩ですね。
 平安時代末期に流行。
『涅槃経(ねはんきょう)』の
「諸行無常 是正滅法 生滅滅己 寂滅為楽」を表すと言われています。  では、意味を紹介しておきます。

いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ  つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせすん

色は匂へど 散りぬるを
我が世誰そ 常ならむ
有為の奥山 今日越えて
浅き夢見じ 酔ひもせず

色は匂へど 散りぬるを
「香りよく色美しく咲き誇っている花も、やがては散ってしまう。諸行無常(しょぎょうむじょう)」

我が世誰そ 常ならむ
「この世に生きる私たちとて、いつまでも生き続けられるものではない。是生滅法(ぜしょうめっぽう)」

有為の奥山 今日越えて
「この無常の、有為転変の迷いの奥山を今乗り越えて 生滅滅己(しょうめつめつい)」

浅き夢見じ 酔ひもせず
悟りの世界に至れば、もはや儚い夢を見ることなく、現象の仮相の世界に酔いしれることもない安らかな心境である。寂滅為楽(じゃくめついらく)」

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このページは、宝徳 健が2007年7月27日 03:49に書いたブログ記事です。

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