戦国策

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 秦の話が続きます。戦国時代最大の戦いといわれるのは、秦と趙との間の「長平(ちょうへい)」の戦いです。紀元前260年です。大勝した秦の損害 も甚だしく、追い討ちをかける余裕はありませんでした。そして、一年たちました。

 今日から「臣下に屈して天下に勝つ」を数日間掲載します。この内容は、経営にもすごく当てはまります。経営者必見です。
  秦の昭王は、人民を休養させ、兵力も回復したので、もう一度趙を討とうとしました。名将・武安君(ぶあんくん)が諌めました。この武安君とは、白起 (はっき)将軍です。戦国時代最強の将軍です。最後に昭王は、間違った判断をしてしまいます。

武安君「それはなりません」
昭王「昨年は不作で人民が飢えていた。それにもかかわらず、お前は、この際、徹底的に趙を攻めたいから軍糧を増やしてくれと要求したではないか。あれから 一年、人民を休養させ、人材を育成した。食料も増えた。将兵の手当ても倍増した。それなのに、ならぬとはいかなるわけか」

武安君はなんと答えるでしょうか。明日書きます。

 参考として、孫子の兵法の関係あるところを掲載しておきます。始計篇です。

 これを経(おさ)めるに五事を以ってし、これを校(くら)べるに計を以ってし、その情を索(もと)む。

 勝つために必要な五つのことを揃え、戦う前に七つの観点で勝ち目をはかる。

<勝つために必要な五つのこと>
① みんなが心をひとつにしている
② 天の時を得ている
③ 地の利を得ている
④ 将軍がすぐれている
⑤ 決まりが守られている

 ①から③を「天の時、地の利、人の和」と言います。あとは、それが実施されるときに引っ張っていくリーダーと実施するときの「仕組み」と「ルー ル」です。
 人を動かすのは、目標管理とオペレーションづくり(目標を達成するためにどうやってひとりひとりが動くか)の二つの管理で「仕組み」と「ルール」をつく ります。でも、「仕組み」と「ルール」だけでは人は動きません。「モチベーションづくり(どうやってやる気を出してもらうか)」が必要です。それが「みん なが心をひとつにしている」ことです。そして、リーダーが「天の時」と「地の利」を得ながら、人を引っ張っていくことです。

<戦争をする前に調べておくべき七つのこと>
① 君主は、どちらがモラルを大切にしているか
② 将軍は、どちらが有能か
③ 天の時、地の利は、どちらが得ているか
④ 命令は、どちらがよく守っているか
⑤ 軍隊は、どちらが強いか
⑥ 兵士は、どちらが訓練されているか
⑦ 賞罰は、どちらが公正に与えられているか

 会社はまさにこのことがそろっていなければ利益を上げることができません。

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このページは、宝徳 健が2009年6月14日 00:33に書いたブログ記事です。

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