どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝

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 船虫が帰った後、あやしんだ現八は角太郎と雛菊が止めるのも聞かずに、様子を探りに出かけました。

 あっ、そうだ、まだ、名前とかは確定していませんが。八人揃いましたね。

義:犬川荘助(いぬかわそうすけ) 大塚村で蟇六・亀篠夫婦に雇われていた額蔵
礼:きっと角太郎ですね。犬士になったときの名前はまだわかりません
智::犬坂毛野(いぬさかけの) 小文吾が軟禁されているときに助けた女に化けていた犬士
忠: 犬山道節(いぬやまどうせつ) 浜路の兄。不思議な行者。
信:犬飼現八(いぬかいげんぱち) 大塚村の信乃の隣に住んでいた糠助の子供。古河で、 信乃と対決して一緒に行徳に流れていった。
孝:犬塚信乃(いぬづかしの) 大塚村の番作の子供 浜路の許婚
悌:犬田小文吾(いぬたのこぶ んご) 行徳の旅籠屋の息子
 現八が角太郎の父親に化けた妖怪の家に行くと、そこは宴会の真っ只中です(なぜ、宴会になっているかということは、今後の話で必要があれば書きます)。現八は、武者修行だということで訪問しました。すでに酔いの回った連中が現八に試合を申し込みましたが、相手にもなりません。現八は、妖怪が化けた角太郎の父親におおいに誉められ、泊まって行くようにすすめられました。

「負けたのに、こんなに丁重にもてなしてくれるのはおかしい」と現八が感じました。夜中に、縁側の障子を開けてみると外にいろいろなものが並べてあります。ここから走り出したとき、つまずくように細工がしてあるではありませんか。
 
 現八は身の危険を感じて、すぐに風呂敷を腰につけ、大小の両刀をさして、物音せぬよう出れば、雨戸がかたく閉め切ってあります。一枚をそっとはずして庭に降りてみれば、足をひっかけるようなしかけが、いくつもあります。現八は木陰に身をひそめました。

 すると、丑三つの鐘を合図に、角太郎のにせ父親の息子をはじめ八人が、「泥棒だ、刀泥棒だ」と現は血の寝ていた部屋に踊りこんで、一斉に槍で、布団の上から突きまくるではありませんか。でも、手ごたえはありません。そこへ、船虫がやってきました。現八の寝床へ手を差し入れ、「まだ、あったかいよ。遠くにはいっていない。庭の植え込みの隅にでも隠れているんだろうよ」といいました。

 手下たちは「わかりました」と走り出せば、なんと、自分たちがしかけた、罠に、ひっかかるではありませんか。ひっかかって転んだところを現八が首を打ち落とします。

 しかし、妖怪が化けたに父親の息子を中心に腕利きのやつらが、現八を取り巻きます。さあ、現八の運命やいかに。つづく。

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このページは、宝徳 健が2010年4月25日 07:29に書いたブログ記事です。

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