万葉集歌の力

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 以前、紹介しました「万葉集歌の力」の中身を少し紹介します。

 最初に万葉集に触れた時、恋の歌が多いので、平安時代の人は、暇だったんだなあと思いました。

 でも・・・。
 この世に男女がいて、お互いを好きになるのは、自然の摂理ですよね。いかに平和だったかがよくわかります。今もし、お互いに和歌を交換し合い男女で愛や恋を語ることが出来たら素敵でしょうね。

思ふしに 死(しに)するものに あらませば 千遍(ちたび)そわれは 死に返らまし

 「もし恋の思いで死ぬものならば、私は千度も死を繰り返すでしょう」という意味です。

 私が一番好きな歌はこれです。

吾(あ)を待つと 君が濡れけむ あしひきの 山のしづくに 成らましものを

 「私を待つと言って、あなたがお濡れになったという山しづくに、私はなりたいものです」。

 相手を思う純粋な気持ち。そして、見事なまでの表現力。

 これは大津皇子と石川郎女(いしかわのいらつめ)の相聞歌です。大津の皇子は謀反の積で処刑された悲劇の皇子です。大津皇子と石川郎女は待ち合わせをします。でも、石川郎女は、約束の場所に現れず、大津皇子はこの歌を詠います。

あしひきの 山のしづくに 妹待つと わが立ち濡れし 山のしづくに

 この返歌が上の歌です。

 携帯電話があるとこうはいかないでしょうね(笑)。ITは情緒を奪います。

 昨日、中学時代の同級生と夕食を共にしました。とても楽しい時間でした。何か月ぶりだろう。四年ぐらい前に、彼が大阪に勤め出して、このブログを見つけてメールをくれました。三十数年ぶりの再会でした。中学時代の軟式テニスのダブルスパートナーです。

 ほんの二時間程度の会食ですが、何気ない会話を楽しみました。いいですね~。

積み重ねた 数十年の 思ひでが 時の流れを しばし留める

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このページは、宝徳 健が2012年8月12日 04:12に書いたブログ記事です。

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