再 未来日本昔話

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 2010年1月3日掲載分です。
 さて、新春最初の日誌です。休日終わり。今日からビシビシやります。

 時は2100年、日本はつぶれています。おばあちゃんとまさる君の会話ももう20回目になりました。 「おばあちゃん、あけましておめでとう」
「まさる、おめでとう。今年もよろしくね」
「うん、今年もたくさん勉強するね。おばあちゃん、せっかくのお正月だから、かつての日本の天皇陛下について、もっと勉強したいな」

「よ いことだね。日本は天皇陛下を中心とした国体なのに、戦後、多くの国民がそれを忘れてしまったの。でもね、どこかで国民はやはり天皇陛下を尊敬申し上げていたの。昔、お正月には一般参賀というものがあって、天皇陛下が皇居で国民の前にお姿を現しになって、挨拶をしたのね。それには、なんと7万人以上が 参賀していたのよ」
「へー、すごいね」

「天皇を頂点とする皇室が世界史に類を見ない特徴と言えることは、「神話の時代」から「潰れる前の日本」まで、初代の神武天皇に始まり、百二十五代の平成天皇まで、二千七百年の長きに亘って万世一系という男系の家系をつむいでこられたところに あったの。簡単に言えば、平成天皇はもちろんのこと、内廷外皇族(天皇ご一家は内廷皇族と申し上げる)にいたるまで、神武天皇の血統(Y染色体)が連綿と して脈打っていたの」
「Y染色体って?」

「男系だけが引き継ぐことができる遺伝子だよ。ずっと同じ遺伝子が受け継がれているということなの。おいおいわかってくるからね」
「うん」
「百二十五代の天子様の家系の中には八人十代の女帝がいらっしゃったんだよ。でもね、みんな未亡人か独身でいらっしゃって、配偶者を求めていなかったの。万世一系は男系によって守り続けられてきたという奇跡にも近い歴史を有しているの」

「外国の王族はどうなの?」
「よ い質問ね。日本と違って、家系図はテンデバラバラよ。当事の英国のエリザベス女王はスコットランドの血がはいっていらっしゃったし、エディンバラ公はギリ シャの王族からこられたの。もっと遡れば、フランス・北欧・ドイツの血も入っていて、それが故にヨーロッパの王族は今でも親戚づきあいになっているのよ」
「ふ~ん」

「成立の過程も、イギリスを例にとると各地の領主が覇を競い合い、有力者が王になったりしたので、時の王朝が力を失うと、次の王朝が名乗りを上げるということになったのね。女系も求められているので、万世一系ではなく、その時々の王・女王の時代ごとに、ビクトリア王朝とか、現在のウィンザー王朝という風に名称 もかわったの」
「Y染色体が続いていないということだね」
「まさるは、頭のいい子だね」
「この話は長くなるから、数日間に分けて考えようね。明日は、皇室と政治の関わり方について話をしようね」
「うん」

「まさる、はい、お年玉。おせちも食べていきなさい。今の日本ではもうなくなってしまったお正月料理だけどね」
「わーい、ありがとう。ぼく、おせち料理大好き。毎年、おばあちゃんのところで食べるのが楽しみなんだ。まずは、栗きんとんを食べよっと」
「はいはい、たんとお食べ」

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このページは、宝徳 健が2013年4月28日 04:11に書いたブログ記事です。

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