再 未来日本昔話

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 2010年1月7日掲載分です。
 昨日はSA商事さんの新年会でした。私は毎年楽しみにしています。新年会ももちろん楽しいのですが、こ の時期に見る天橋立が最高にきれいなのです。日本はほんとうに美しい国です。これは自然だけではありません。産業も美しい。中小零細企業がこれほど力強い 国は他にありません。世界中で200年続いている企業の45%が日本の会社だそうです。いたずらにグローバルスタンダードに乗らず、老舗としての家訓を しっかりと守り続けている日本の老舗文化。もちろん、中小零細企業が大企業に発展して行くことは素晴らしいことです。でも、そんな会社はどんどん世界に出 て行けばいい。その世界に出て行った大企業を支えているのが中小零細企業の技術やノウハウであるとしたら、これは、日本流グローバルスタンダードになるの ではないでしょうか。人材育成も含めてそんなコンサルをしていきたい。最近、はっきりと自分の将来の目標が見えてきました。お金はないけど・・・。

  農業も同じです。ただ農業を株式会社化するなんて資本発想ではなく、日本の固有の在来種野菜などをアメリカの種子メジャーなどから守り、少し高くても安全な食物を生産する他国にはない農業づくりというコンセプトを持った上で展開して行く。非効率? いいじゃないですか。企業も農業も徹底的に非効率にす る。しかし、非効率でありながら、高生産性に持って行く。そこで従事する人に高い給与を支払う。少子高齢化社会で縮小化された「物」「金」をしっかりと買える消費者をつくる。一方で大企業が海外展開して行く。外貨を稼ぐ。他国にはない経済スタイルですね。アングロサクソンスタンダードには逆らってはいけま せんが、乗りすぎてもだめです。国自体がニッチを探すという戦略ポジションをいかにつくるかですね。もちろん、環境やエネルギー技術もですけど。

 さて、時は2100年です。日本はつぶれていると仮定します。おばあちゃんとまさる君が今日は、かつての日本の素晴らしさを話し合います。

「おばあちゃん、亡くなったおじいちゃんの書斎で勉強をしていたら、かつての日本を訪れた外国人が日本のことを書いているものをたくさん見つけたよ」
「ほー、どれだい。紹介しておくれ」
「うん。
フ ランシスコ・ザビエル(1549年)『この国の人々は今までに発見された国民の中で最高であり、日本人より優れている人々は異教徒の間では見つけられな い。彼らは親しみやすく、一般に善良で、悪意がない。驚くほど名誉心の強い人々で、他の何よりも名誉を重んじる。大部分の人々は貧しいが、武士もそういう人々も貧しいことを不名誉とは思わない』

イザベラ・バード(イギリスの女性紀行作家 1878年)『ヨーロッパの国の多くや、所によって は我が国でも、女性が外国の衣装で一人旅をすれば現実の危険はないにしても、無礼や侮辱にあったり、金をぼられたりするものだが、私は一度たりとも無礼な 目に遭わなかったし、法外な料金をふっかけられたこともない』

 特にこの人は、ある旅館に荷物を置いたままにして別のところに旅行に行っ たんだって。その旅館のテーブルに財布も置きっぱなしにしたけど、帰ってみるとそのままだったんだって。昔の旅館は、ふすま一枚で隔てられただけだから盗 もうと思えばいつでも盗めたのに。そのことにも感動しているよ。

ハリス(アメリカの提督。日米通商条約を結びに来た人。1856年)『彼 らはよく肥え、身なりもよく、幸福そうである。一見したところ富者も貧者もない。これが人民の本当の幸福の姿というものだろう。私は時として、日本を開国 して外国の影響を受けさせることが、この人々の普遍的な幸福を増進する所以であるかどうか、疑わしくなる。私は質素と正直の黄金時代を、いずれ他の国にお けるよりも日本において見出す。生命と財産の安全、全般の人々の質素と満足とは、現在の日本の顕著な姿であるように思われる』

ドイツの宣教師(1890年)『私は全ての持ち物を、ささやかなお金も含めて、鍵をかけずにおいておいたが、一度たりともなくなったことはなかった』

ポール・クローデ(フランスの詩人 大東亜戦争で日本の敗色が濃厚になったとき)『日本は貧しい。しかし、高貴だ。世界でどうしても生き残ってほしい民族をあげるとしたら、それは日本人だ』

 だよ」

「まさる、すばらしいものを見つけたね」
「うん、おばあちゃん。かつての日本ってすごかったんだね。それが、大東亜戦争の後の教育の荒廃で日本はつぶれたんだね。残念でならないよ」
「そうだよ。戦後の日本にはね、敗戦利得者という人たちがたくさんいたの」
「敗戦利得者?」

「そうよ、戦前はすべて悪かった。日本の国は悪い国だと言ったら、本も売れたり得をしたりする人のことを敗戦利得者というの。だから、その人たちも、戦前の日本がいかによかったかを知っているのに、自分が儲かるから日本をおとしめていたの」
「なに? それ? 馬鹿ジャン」

「結局国民が正しい歴史を勉強しなかったからね。やはり国民が悪いのよ」
「なんだか悲しいね。外国の人がこんなに評価してくれているのに」
「そうだね」
「おばあちゃん、日本はなぜ戦争をしたの?」
「それは長くなるからおいおい話をするね?」
「なんども聞いて悪いけど、侵略戦争じゃなかったんだよね?」

「そ うだよ。歴史の事実がそれを証明しているけどね。これもおいおい話してあげるね。でもね、今日は一つだけ教えてあげる。戦争の時に敵だったアメリカの軍隊 の一番偉いマッカーサーという人が、帰国後アメリカの国会で『日本の先の戦争は、自衛戦争であった。侵略戦争ではない』と明言しているのよ。アメリカは当 時、共産主義の脅威をあまり感じていなかったの。いざ、日本を占領してみると、共産主義の脅威を感じて、ああ、日本はこのために戦争をしたんだと肌で感じ たのよ」
「なんだ、敵の大将がそういっているの? じゃあ、侵略戦争じゃないんだね」
「違うよ。日本は恥ずべき戦争はしていません。そんな戦争のために、かつての日本人は死んで言ったのではないのよ」

「わかった」
「まさるや、今日のおやつは、たねやの蓮餅だよ。季節限定だからね」
「わーい。これって、針で、プチって刺して中身を取り出すお菓子だよね。冷たくておいしいんだよね~。いっただきまーす」
「(おばあちゃん、まさる君を優しい笑顔で見守る)」

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このページは、宝徳 健が2013年5月 2日 03:51に書いたブログ記事です。

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