看護婦といふ職業の素晴らしさ 2(皇紀弍千六百七十五年十月二日 弍)

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 言いすぎかもしれませんが、私の正直な氣持ちです。「診察と診療は醫者、治療は看護婦」。特に入院と云ふシーンではそうです。まあ、岐阜ハートセンターと云ふ専門病院の看護婦だからさうなのかもしれませんが。総合病院では少し様相が違ひますものね。

 今囘の入院で、私が最も感銘を受けたのは、「退院後の私の生活習慣」を意識して、看護婦さんたちが治療に當たつてくれたことです。

 最初は、藥でした。

 「宝徳さん、お藥は、普段どのように飲まれてゐますか?」。上手な質問方法ですね~。

 實は、朝、昼、晩と投藥を指示されても、お客さんと一緒にゐることが多い私は、昼の投藥はとてもしんどいのです。それと、食前・食後に分けて飲むのも、かなりしんどい(朝はできますが)。でもこのとき「宝徳さん、お昼のお藥って、飲めてる?」といふ特定質問をされると、「はい」か「いいえ」としか私は答えられません。それでは、お互いに情報交換ができなくなります。醫者は、おそらくこの特定質問をします。

 余談ですが、私がいつもうかがつてゐる、クリニックの院長先生は、うかがうと最初に「どうですか?」と聞いてくださいます。醫者にしては珍しい方です。この拡大質問は、質問される側の氣持ちをとても樂にさせます。話は變はりますが、みなさんが美容室に予約の電話をされたとします。美容室側が出て、予約の御禮を述べた後「何をされますか」とか「どうされますか」と聞くことがほとんどです。美容室を予約する人の半數以上は、まだ、行つて何をするかを決めてゐません。ですから、この特定質問をされると、とても困ります。良い美容室は「もう、お決まりですか?」と聽きます。拡大質問です。

 話を戻します。

 この看護婦さんは、拡大質問で私から情報を引き出しました。「實は・・・・・」と理由を答えたら、「そうなんだ~(一度同意する)、じゃあ、それを先生と藥剤師さんに言つておくね。さういふ理由でお昼の投藥は難しいといふことを。食前・食後のこともね」。

 入院最初にもらつた入院中の藥は、食前と昼食後が入つてゐました。後半は、各食前がなくなり、昼食時の投藥はまつたくなくなりました。後で藥剤師に聽くと、その情報が的確に傳はつており、醫者と藥剤師が檢討して、食前と昼食時投藥をなくしたのだとか。診察と診療が主體の醫者と藥剤師の仕事に看護婦さんが治療を組み込みました。素晴らしい。

 別に入院中は飲めるのです。そこにずつとゐるのですから。でも、看護婦さんは、私が退院した生活シーンを予想し、私が退院した後も生活習慣の中に「治療」の意識と行爲がきつちり組み込める接し方をしてくれます。

 これ、私達コンサルがクライアントに接する時にも必要なことなんですよね~。勉強になります。次囘の内容に自分たちも留意することを含めて書きます。

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このページは、宝徳 健が2015年10月 2日 07:10に書いたブログ記事です。

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