源氏物語 18(皇紀弐千六百七十六年七月二十三日 參)

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 見舞いに來た乳母の隣の家に住む女性が氣になつてしかたがない光源氏です。

光「どういふ人が住んでいるんだい」
惟光「(またかいと思ひながら)病人の看病で忙しくて近所のことまで知りませんよ」
光「あはは、氣を惡るくさせたな。でも、この和歌が書かれた扇が氣になるので、誰かに聞いて調べてくれよ」

 光源氏にかう云はれると、逆らいやうがありません。
「家の主人は田舎へ行つてゐますが、その妻が風流を好んで、姉妹たちも出入りしてゐるとか。宮仕えをしてゐる女たちのやうです。それ以上は知りません」

光「(なるほど、宮仕えなら私のことは知ってゐるな。よこした歌もなれなれしい。小癪なおんなだ)」

 と思ひましたが、女から歌を送られ、返さないなど、プレイボーイの名折れです。

寄りてこそ それかとも見め たそかれに ほのぼの見つる 花の夕顔
(近くに寄つて來て確かめたらどうですか?黄昏時にほのかに見える夕顔の花の姿を)

 光源氏もやりまんな~。「今日はこのへんで」と牛車に乘つて歸つてしまひました。プレイボーイはひきぎわが肝心?

 さあ、次囘から、とんでもない展開になります。

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このページは、宝徳 健が2016年7月23日 09:15に書いたブログ記事です。

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