入院中でも懲りない男 五(皇紀弐千六百七十五年九月十日)

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 殘念~~~、昨日の術後カテーテル檢査結果がすこぶる良好なら今週中にでも退院できるかもと云ふ淡い望みがあつたのに~。先生の「もう少し様子を見ませうね」の一言で粉々に打ち砕かれました。まあ、正常に考へたらさうですね。入院10日、術後8日程度で、心臓バイパス手術が退院できるはずがありません(笑)。寳德、お前は醫者じゃない!勝手に決めるなつうの。まう少し、美しい看護婦さんたちを樂しみますか。この病院の看護婦さんたちはみんな笑顔が素敵です。若い頃なら惚れていたかも。昨日は、カテーテルを午前中にやつたので、昼食の時は寢たきりになりました。ご飯を食べることができません。どうしやうかなあ、と思つてゐたら、看護婦さんが、茶碗のご飯をおにぎりにし、手渡してくれ、おかずは、食べさせてくれました。人生で、母以外の女性にご飯を食べさせてもらふのは二人目です。こっぱずかしいことこの上ありません。

 それにしても、カテーテル檢査はしんどい。足から入れるときのあの違和感。終はつた後、4時間~5時間にわたり、足を縛られ同じ姿勢を維持しながら寢るときの苦痛。その後のほぼ一日にわたる點滴。でも、しかたがないですね。病氣は必然です。自分が生きてきた結果さうなつてゐます。受け容れるしかない。

 さて、九月六日です(昨日は三日と書いてしまひました)。CCUから一般病棟に移ります。

CCU:coronary care unit:冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)を管理する集中治療室のこと
HCU:
high care unit:高度治療室。ICU(集中治療室)と一般病棟の中間に位置する病棟で、ICUよりもやや重篤度の低い患者を受け入れる治療施設
九月六日(入院4日目、術後二日目)
800
 朝食。いつも通り。ここの食事はおいしい。

930(ぐらいだったかな。はっきり覺へてゐません)
 K医師がドレンなどを抜きに來てくださいました。ドレンが左胸三つ、右足三つ、おちんちんへの尿管がひとつ、點滴の器具(使つてはゐないが)が、左腕、右首にあります。

 ドレンを抜く時のあの氣持ち惡るさと痛さは、一生忘れません。痛みと云ふのはよい敎育になりますね。小さい頃でも大きなけがをした痛さは今でも覺へてゐます。神様のプレゼントです。さういへば、最近「痛い」といふ感覺を忘れてゐました。おちんちんも氣持ちが惡かった。

 でも、軆から、いろいろ取れて來るこのストレス解消觀は、うれしい。

~1400
 その後、レントゲンやリハビリ(この病院のリハビリは本當に素晴らしい。病床稼働率などの、病院経営指標を向上させる大きなポイントはリハビリだと明確に認識しました)、昼食・・・。

 昼食後、三階(まだこの階でしか動いてはいけないと指示されてゐる)のフロアを大回りで5周歩きました。途中で、リハビリの人が來て、「歩いていらっしゃるのですね」「はい、先生に、一日10周は歩くやうにと云はれましたので」「あの・・・、一度にとは先生はおっしゃってゐないと思ふのですが」「ああさうか~」。では、血壓を測つた後、一緒に歩きませうと云ふのでさらに三周。終わった後血壓を測つておしまい。少し休憩して一人であと2周して10週です。フムフム、今日のノルマは果たしたぞ。明日のリハビリは、六分間歩きと云ふのをするさうな。術後すぐには、2周できればいいさうな。よし、俺は3週やるぞ。勝負勝負。

1400
 家族以外で初めての面會。一般病棟に入った時の荷物を預けてゐたので助かります。術後二日目で、私がヒョコヒョコ歩きながら、「遠い所を済みません」と云ふものだから、びっくりされてゐました。

 その後はいつもの通り暮れていきました。明日九月七日は五組の面會が豫定されてゐます。みんなに會へるのが樂しみです。

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このページは、宝徳 健が2015年9月10日 04:03に書いたブログ記事です。

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